やまね工房 落合けいこ のブログです。

時々、網走店からも記事が投稿されます。商品についてのご質問などはお問合わせフォームをご利用下さい。

多くのみなさまに楽しんでいただけるように頑張ってみます!

 このブログを購読する!

メール購読することも出来ます。メールアドレスを入力し購読ボタンをクリックしてください:

配信: FeedBurner

やまね工房通信

1987年10月10日から1995年3月10日までのやまね工房通信です。

やまね工房 網走店


〒093-0000 北海道網走市湖の口(地図)
Tel 0152-44-6668  Fax 0152-44-7769
営業時間 9:30~16:30 (5~10月は9:00~17:30)定休日:毎週水曜日(年末年始はお休み)

Powered by Blogger

登録
投稿 [Atom]

2009年12月15日火曜日

庭の柚の木にもっとぎょえーっ!な遺留品・・・

数日前、花見のお客さんとともに庭を巡り、柚の実を差し上げようとしてふと木の下を見ると、あちこちに小さな羽毛がちらばっていました。何者かがここで狩りをしたようです。

犠牲者は小鳥のようだし、狭い柚の枝での出来事ですから、だいたい犯人の目星はつきます。そして、柚の実をもごうと枝に手を伸ばしたとき、そこに件の遺留品が・・・それはなんと足と内臓付きの羽毛のかたまり!!ぎょ、ぎょええ~~~気の弱い方はご覧にならないでください(一応画像も処理しています)、というようなものでした。


俗に言う「モズのはやにえ」、ちょうどベランダの落としものの話から、はやにえの会話をしていたあとだったので、もうびっくりです。縄張り宣言とか貯食とか、いろいろ言われているようですが、実際のところはモズに聞いてみないとわからないというもの。

翌日、この件についてはすぐに結果が出ました。翌朝すぐ近くの木蓮のてっぺんで高鳴きしているモズを見つけ、昨日のはやにえを見に行ったら・・・無い!のでした。一方、犠牲者の身元は?と散らばった羽毛を集め、その中に淡いブルー・明るいオレンジ・白を見つけました。メジロでも近頃声を聞くカシラダカでも、ウグイスでもないし、どうやら外来のガビチョウやソウシチョウでもなさそうだし・・・この色を持つ冬鳥と言えば・・・ああ!あのかわいくて大好きなルリビタキ!!青い羽毛は少なかったし、お間抜けにつかまっちゃうところから見ても、たぶん今年生まれの若鳥でしょう。

ルリビタキと言えば、冬の季節、かごを編むために蔓を集め、薮の中を歩いていると目の前までやって来る彼ら。たぶん、大型の獣などが地面を掘り返したり、泥浴びをしたりするところにやってきて、掘り出された虫や身体に着いた虫を食べるのでしょう。わざわざ目立つように目の前を行き来する彼らに、そんなメッセージを感じたのを覚えています。きっとそんな好奇心で、いろんなものまねをつぶやいているモズの近くに行ってしまったんでしょうね。翌日すぐに回収されたことや、内蔵の色が鮮やかだったことから考えると、狩りの直後に人がやって来たので、モズはあわてて食べ残しを柚の棘に刺して行ったのかもしれません。

おじゃまいたしました。合掌。

ラベル:

2009年12月12日土曜日

都会のお客さん

先日、久しぶりに友人たちと東京で写真展を見ました。

アフリカを題材としたもので、その自然や、人々の生活をモノクロで鮮烈に捕らえた作品。そのあとお茶したお店のテラス席に、こんなお客がやって来ました。

席に座るとどこかから飛んできた一羽、声をかけたらまっすぐにやって来て、なぜか「手から食べる」と直感。すでに食べ終わっていたひとりの友人から半ば強引にお持ち帰り用のパンを一部強奪して、みんなで手乗りを体験しました。パンがもらえるとわかったら、このスズメ、飛んで行ってお友達を一羽連れて来ました。

そして、ひとしきり食べるとお友達と一緒に夕暮れの植栽へと一直線に帰っていきました。都会にたくましく生きるスズメ。人とのかかわりにはいろいろ問題もありますが、警戒心の強いスズメにもこんな生き方があるのだと、写真展の中の難民の姿とともに感慨深いひとときでした。

ラベル:

2009年10月13日火曜日

台風のあと

仕事場の窓辺にジョロウグモが巣を張っています。今頃は♀のジョロウグモが巨大に成長し、同じ網のはしっこに極小さくて見つけるのに苦労するような♂グモが同居していたりします。

彼らは噛みつくわけでもなく、見た目はちょっと気持ち悪いけどまあ個性ということで・・・しかし、その網は困りものです。オニグモのときに調べたら、彼らも早朝に網を張り直したりしているらしいのですが、とにかく庭の至る所、ちょうど通り道に張られた彼らの網は光線によっては見えにくく・・・顔を直撃!眼鏡にべったり&頭にクモ!でパニック。

この季節庭を歩くのにはちょっとした棒か木の枝で露払いをしながら、というのが常識。でもしょっちゅう忘れて「うわ~~~~~」。

でもそんな彼らですが、秋の真っ青な空の下色づいた枯れ葉を網に載せ、じっと物思う(ように見える)姿は、冬が近づく晩秋の風景として美しいものです。寒い朝は網に朝露が乗り、きらきら光ったりして。
で、そうそう今日の話題はジョロウグモではなく、その窓辺にいた奇妙なクモのことです。


今年は夏以来なぜか虫に縁があり、昆虫ではないものの、クモにもなにかと親しんでまいりました。嫌いな方にはホント申しわけないのですが、よく見ると虫たちの美しさには長い進化の歴史があるせいか、驚くバリエーションと工夫?の数々・・・まさにセンスオブワンダー!!

そのクモは、一見ジョロウグモに見えてどこかが違う?模様も違うしちょっと小ぶり。色もなんだか変?いままで見たことがないし、ジョロウグモよりずっと上品(ジョロウグモごめん)で美しい。そこで、枝にからめとって撮影し、ネットで検索。ジョロウグモの仲間はアシナガグモ科というものらしく、どうやらこの仲間くさい。それでその仲間の中にシロカネグモを見つけました。

いくつか種類があるものの、その中にぴったり合致するものがあり、それは「オオシロカネグモ」という名前でした。なんでも渓流の周りに住む、とあります。家の近くに渓流はあるのですが、隣接してはいないのでたぶん今までは見たことがなかったのでしょう。きっと前日の台風の嵐で飛ばされて来たんですね。網戸に張り付いて途方に暮れていた感じです。


そして、このクモは興奮すると背中の模様が変わるのだそうです。白地に木の枝みたいに見える模様が、薄くなったり太くなったり・・・。足を伸ばして擬態しているようです。模様はやっぱり影のつもりでしょうか。からめとった枝の下側に下側に回り込もうとして、背中の模様を撮るのに苦労しました。


この世のいきものたち、まだまだいろんなやつがいて、見たことないのや変なのや、おもしろいやつがいるんだなぁ、と思ったことでした。


さて、やまねのお話に補足。

思い出したのですが、冬眠するときのやまねについて。
彼らは、満腹したり寒くなったりで、うっかり寝ちゃうときはともかくとして、本格的に冬眠するときはほぼ同じポーズをとるようです。たくさんの例を直接見た訳ではないので断言は出来ませんが、真剣に(?)冬眠するとき、彼らは尻尾を下に敷いてその上に頭を地面に巻き込む感じで丸くなり、ほとんど毛玉の状態になります。

つまり、手足も耳もみんな畳んで体の襞と毛の中にしまい込むのです。気温が下がって零度以下になると、地面と一緒に彼らの毛の表面も凍り付いたようになります。いつか見せてもらったそんな姿の彼らは、どこに手足があるか、耳があるか全くわかりませんでした。そして、摂氏5度以上になると、外気温を感じて目の上の感覚毛(眉毛?)あたりから徐々に体温が上がり、呼吸がだんだん速くなって丸まった体がほどけてきます。

まるで、冷凍やまねを解凍するような感じ。この様子はNHKのテレビで放送されたことがあるので、ご覧になったかたもあるかもしれません。自らの生活の中に「冷凍仕様」があるなんて、まさにワンダーですよね。ほ乳類とは思えない・・・

ラベル:

2009年10月6日火曜日

やまねのお話し


先日の、「やまねについてのお便り」をご紹介したところ、やまねの分布などを研究されている方からもお便りをいただきまして、せっかくですのでやまねについてのお話をいただければとお願いしてみました。

以下はSさんのお便りです。
ヤマネは自分より大きい蛾とか小型の野鳥を獲物にした時など、お腹いっぱいに食べるとその場で数日寝てしまったり、急に寒くなると行き倒れて、たとえ雪上でも地面上でも休眠してしまい、家屋内に現れても人目に付いてしまう場所で眠りこける。
同じネズミ(齧歯目)目のネズミ達の方が人を警戒し、人目に付かないように行動をしているのに比べると、余りに大胆不敵で無頓着のような感じがあります。人目に付くということはヤマネの天敵の動物の目にも付くということで、格好の餌食となり当に絶滅していてもおかしくはない種のように感じます。

それが何故今まで生き延びているのか?、繁殖力もネズミに優っている訳でもなく、歯も堅果類を食べれるほど強くもなく、盲腸がなく繊維質の多いものも苦手と聞きますと、ヤマネの生存自体不思議です。でも何がしら種としての優位点や頑強さがあって、これまで生き抜いている動物だと思います。
ですから「人が守らなければならない」考えは人間の高慢・驕りでしょうし、ヤマネからしてみても「バカにしないでね!」と思われているかもしれません。

ただ現に私達人間が人間勝手な行動をして、ヤマネ達動物に迷惑をかけているのは事実です。自然に対しての謙虚さ・恐れを再認識する時代だと思います。

Sさんありがとうございました。

やまねを巡る環?・・・和?ということでわたしも今まで見てきたやまねに対する所感を・・・下記に。

わたしはもう20年以上ぬいぐるみのやまねを作っていますが、実物と自然界で偶然に遭遇したことは残念ながら一度もなく、今までに実物を見たのは訪ねた先にたまたまいた、建物に入り込んで眠っていた個体が2回ほど。ほかにやまね研究者・(現やまねミュージアム館長)湊先生による飼育個体を数頭、そして調査におじゃましてやっぱり寝ている姿の5頭ほど。
あとは画像や写真などの資料・・・ということで、実際そんなに詳しくはないのですが・・・

印象としては、そうとう変な生き物です。

わたしの印象では、彼らは「ナマケモノ」のごとく、代謝を思い切り低くして、普通の生き物が捕食者から逃れる方法=素早く逃げる・・・というのとは対局の、つまり動かない逃げないという進化を選択したのだろうと感じました。湊先生によると臭いもすごく少なくて、雪の下などに隠れると天敵に発見されにくいのだそうです。その上寝ているときは呼吸もゆっくりだし、動く気配で獲物をしとめる天敵にとっては、まさにそれを逆手にとった忍者戦法と言えるんじゃないでしょうか。

中途半端に素早く逃げるより、ほとんど動きを止めて背景に同化するほうがより効果的とも思えます。きっと彼らはそれによってこそ今まで生きてこられたのではないでしょうか。より素早く逃げられるように手足を発達させるのではなく、とりあえず眠ってゆっくり考えよう・・・
一方、起きているときの彼らは枝の下側を走り回り、あるときは昆虫を狩る狩人。枝先から幹へ飛び移る姿はこれからコウモリやモモンガみたいに空を飛ぶつもりか?と思わせるものもあり、彼らの積極的進化の可能性がまだあるようにもみえます。
こんなところが、彼らをとても変なやつと思わせる理由ですね。
人から見たらなんておまぬけなんだろう・・・という彼らの姿も、たぶん一生懸命積極的に考えた(?)結果であって、今も生きているということはたぶんそれが正しい選択だったということでしょう。彼らの生活の中で、人間は敵でないばかりか相手にする対象でもなかったんでしょうね。

だからきっと全く頓着がないのです。(もっともヨーロッパでは食用にされたみたいですが)
いずれにしても、空を飛ぶコウモリや、地中に住むモグラ、人間たちよりよほど長く地球に暮らす生き物たちの高度な進化は驚くべきものです。
人はもっと彼らを尊敬しなくちゃですね。

秋の夜長、進化の歴史を思って・・・うたた寝なんちゃって。

ラベル:

2009年10月5日月曜日

カメムシな夏の終わり

10月になってもまだヒグラシを聞き、いったいいつまで鳴くのだろうと期待してしまいます。
たぶん観測史上初、新記録だろうなぁ。

夜はコオロギ、アオマツムシ・・・♪

大雨のあと、木の葉もかなり落ちてすっかり秋の装いになった庭に気づき、そういえばオニグモはどうしたかしらとベランダの軒下をくまなく探しましたが、とうとう見つかりませんでした・・・オニグモの寿命はわかりませんが、大きな個体だったのでもしかしたら夏が終わる頃には天寿を全うするのかもしれません。
ジョロウグモなどは春先にコグモを見かけ、秋にはたぶん産卵して親は寿命を終え、卵で冬を越すのだろうと思われるので1年のサイクルで生活しているのでしょう。

オニグモのあの大きさを考えると1年であそこまで成長するのかな、とちょっと疑問。
数年のサイクルがあるのかもしれません。
いずれにしても、夏のうちいつもベランダのどこかにいたのに、姿を見かけないのはなんだかさびしいです。

アカスジキンカメムシ!!
じつは今日、3匹を最初に見つけたハシバミの木に放しました。
ネットなどで撮影された画像を見ると、どうやら幼虫で越冬しているみたいだし、あれからちっとも成虫になる気配はなし。
おまけにみんなでちゅうちゅうしていたハシバミの実は、青いものはおろか茶色く熟したものもすべてが落ちてしまって、一応水に挿した枝の葉っぱにとりついてはいるものの、このまま越冬がうまくいくかわからないので。
成虫になるところは見られませんでしたが、例の臭いを浴びせられることもなく、ときどきまるで考え事をしているように見える彼らは、小さな水槽の中のハシバミの茂みに住み着いて数週間を元気に過ごしてくれました。

こうして、なんともカメムシな夏は終わったのです。
ところで、カメムシはどちらかというとセミに近い仲間なので、口はストローのようで主に植物に挿してその樹液を吸い(中には恐ろしいことに肉食!の仲間もいて、体液を吸う!
田んぼのタガメもたぶん親戚・・・タガメ=田んぼのカメ-ムシ)、脱皮するときもセミの抜け殻みたいに背中から割れて中身が全部出るので、そっくり殻が残るわけです。

やまね工房 網走ショップより

そんなことで、季節感はあまりありませんが夏が終わり秋冬に突入です。
大きな台風が太平洋をうろうろしているので、植え替えたばかりの苗も心配です。
海の向こうでは大きな地震もあり、近頃は特大の台風がいきなり関東地方にやって来たりするので要注意。みなさん気をつけましょう!

ラベル:

2009年8月30日日曜日

オニグモ

蜘蛛=節足動物。まあ、きらいな方も多いかと思いますが。それも名前がオニグモ。

♂のほうが小さいらしいのですが、ベランダに住んでいるのはどうやら♀で、かなり大きめです。こいつがなんと夜行性で、昼間は軒下で丸まって寝ているのですが、夕方から夜にかけてせっせと網を張り、夜ベランダに出ると直径1メートルくらいの大きな網が出来上がっています。



みなさん、蜘蛛の巣って張ったらずっとそこにあると思っていませんか?もちろん壊れたら修理はするでしょうけれど、しょっちゅう張り替えるものだとはわたしは思いませんでした。ところが、ある夏のことです。当時わたしはオニグモの存在さえ知らなかったのです。確かアブラゼミが異様にたくさん発生した夏で、そこら中で簡単に羽化が見られるので、懐中電灯を持って夜の庭を歩いたのですが、歩き始めたところで突然顔から大きな蜘蛛の巣につっこんでしまい?・・・昼間はこんなとこになかったぞ?と。


昼間は軒下で丸まって寝ている

そして、確かに昼間は何もなく、夜になってから懐中電灯を当てるとそこには巨大な巣と持ち主が!これがオニグモとの出会いでした。そして調べてわかったことは、このクモが夜行性であること、多くのクモは網を張りっぱなしではなく、昼間行動するクモは朝に、夜行性のクモは夜に新しく網を張ること、などでした。しかも、彼らは自ら張った網を取り込んでいる!というのでさらにびっくり!!

だから朝にはなかったんですね。張りっぱなしにしておくと、誰かが通って壊したり、あるいは敵に見つかりやすくなって自分が食べられたりしてしまうので、ほぼ毎日取り込んでいるというのです。しかも、これはみずからが作り出したタンパク質なので、取り込んでまた再利用!しているとのこと。もうほんとにびっくり!クモの知恵。

それで、今年ベランダにお住まいのクモ子さんを毎日のようにチェックしてみると、あれれ、今日は張りっぱなしで取り込んでいないぞ、とか今日は作るのが遅くて夜中になっちゃった、とか。あれ、今日は巣を張らないでお休みらしい、とか。これが全然一定していなくって、全くきまぐれ。考えてみれば獲物が獲れてお腹いっぱいならお休みすることもあるだろうし、今日は雨が降りそうだからやめとこ~、と思う日もあるかもしれないですよね。そんなことを考えたらいっぺんにこのクモ子ちゃんに親しみを感じて、クモ好きになっちゃいましたよ。



ひょっとしたらこのクモの観察で天気予報が出来るかも、と思ったり、こどもの頃ジグモの巣を引っ張り出して捕まえる遊びがあったな~とか。捕まえてどうする、というものではなかったんだけど、だれのジグモが一番大きいか比べたり、切れやすい巣をそっと持ち上げて中身のクモを捕まえられる子と、せっかちに引き上げて途中から切れてしまい全然捕まらない子がいたり。

そして、クモの中にはこのように網を張ることで獲物を捕まえるやつがいるかと思うと、先日のトタテグモのように待ち伏せ落とし穴みたいなワナを仕掛ける種類もあり、はては投網や投げ縄を使う連中もいるんだって!恐るべし蜘蛛!だって人間よりずっと長いことこの地球に生きているんだもんね、いろんな知恵を持っていて当たり前かも。

虫の世界、どんな種類がどこにいる、っていうことだけじゃなくて、気分で編みを張る彼らの個性を知れば、自然に対する興味を持ってくれるこどもたちがもっと増えると思うんだけど。そういう出会いも時間の余裕もなかなかないのが現実なんでしょうね。そして、こんなオニグモが住める環境がどんどん減っているというのも事実です。



このところ、裏庭にやってくるいろいろな生き物は、里山的生物多様性の見本みたいなもので、今更ながらかれらの存在を大切にしたいな、と思ったことでした。

【オニグモの網張り】
後ろの足で糸を引き、縦糸に押しつけて等間隔に糸を張ってゆきます。1メートルくらいの大きな網 ですが、1時間くらいで張るようです。体の幅を物差しにしているのか、最初中心に小さな網を張り、粗く引いた糸でおおまかな形を 作ってから外側から等間隔に糸を張ります。最後に中心の糸を切って小さな穴を作り、すべての足で網を引き寄せて中心に下向きで構 えます。


ラベル:

2009年8月19日水曜日

は虫類と昆虫の話題

先日、蒸し暑い夜のことでした。

網戸にしてあった窓の向こうから、烏骨鶏たちの悲鳴?が聞こえ、寝床にしていた巣箱の上からばたばたと飛び降りた気配がしました。何事!?と懐中電灯を向けたらば、鳥たちの寝床の上になにやらぶら~んと太いヒモが・・・ん?動いている?よく見たらそれは1メートル程度で鶏小屋の金網をやっと通る太さのヘビでした。

ぶら下がるシロマダラ・・・じつはこの1週間ほど前にやはり1メートルくらいのアオダイショウが、鳥小屋の前で何かを飲み込んでまるで2連のソーセージの状態でのんびり楕円のとぐろを巻きまどろんでいました。それを書こうと思っているうちにこいつと遭遇。思い切りピンぼけだけど、嫌いな人にはいい迷惑だよね~
あらま!どうやってお引き取り願ったものか、とそこはしっかりカメラを携えて近くへ行ったところ、そいつはこちら側の金網からずるずるとはい出て、結局となりに建っている物置の下にもぐり込んだのですが・・・それは「アオダイショウ」でも「シマヘビ」でもなく、かなりめずらしい「シロマダラ」(たぶん)というやつでした。

もっともかなりのご老体か、本来白と黒の太い縞が交互にあるはずの白い部分がかなり赤味を帯びていて、まるで沖縄地方にいる「アカマタ」のようでしたが。どうやらこの種のヘビは夜行性で、余り人目に触れることがないため、幻ともいわれているようです。うちのまわりには以前からいて、そのとき見たのはきれいな白黒模様でした。とにかく、近頃はトカゲの姿をほとんど見かけないのが気になりますが、ヘビに関しては家の庭で本州に分布するマムシ以外の全てのヘビを見たことがあります。

それは年によっていくらか違い、おたまじゃくしの多い年はどこからやって来たのか「ヒバカリ」が、ヒキガエルが増えたと思ってたら巨大な「ヤマカガシ」が半年ほど滞在し、翌年大きなヒキガエルが1匹もいなくなったり。つまり、庭は裏山から自然界へとつながっているんですね。

そんな感じで、羽のある鳥や虫たちも折々庭にやって来ます。

外来種の異様な増殖は気持ち悪いですが、たまには美しい珍客が見つかることもあって、昆虫では「タマムシ」や「ドウガネサルハムシ」、そして今回生まれて始めて「オオキンカメムシ」なるものにお目にかかりました。大きくて細長く、厚みもあってつやつやと光る美しいカメムシです。

保管中に頭と胸部分がとれちゃったけど、すごく小さい宝石のような「ドウガネサルハムシ」
庭先で水やり中、発見したときには仰向けで足をばたばたしていましたが、空きパックに収容して上向きにしてもいっこうに動かず、翌日には命尽きていました。寿命なのか、または台風かなにかに飛ばされてきて疲れてしまったのか・・・その割にどこにも傷はなくきれいでしたが、とにかくそこでそれは一生を終えました。

オレンジ色と黒に、赤紫の光沢、「オオキンカメムシ」
(下の画像3枚)






そしてその翌日となる昨日、ふと思いついて友人たちと予定していた昆虫や植物の細密画「熊田千佳慕展」にその虫を持参することにした。というのも、いちばん詳しい北隆館の昆虫図鑑には載っていたものの、わたし自身始めて見たそれはどう見ても南方系の美し過ぎる虫だったから、虫嫌いでない友人たちにもそれを見せたくて。

「熊田千佳慕」さんは、絵本やファーブル昆虫記などの細密な絵を実に99才まで描き続け、今回の展覧会開催初日の翌日、天寿を全うされた絵描きさんです。もっともご本人はまだまだ描きたかったのかもしれませんが。そして、待ち合わせの時間に少し余裕があったわたしはその展示の下の階で、ステンレスの針金を使っていろいろな生き物を作る作家さんの作品に出会いました。ちいさな昆虫やカエル、鳥やは虫類などを針金一本から立体にした作品です。それから虫の話になり、件の「オオキンカメムシ」は友人に披露したあとでこの作家さんに差し上げることにしました。これからも素敵な作品をたくさん作っていただけますように。

そして展示のあと、これも長いお付き合いの友人主催「ネイチャー&サイエンスカフェ」というものに出席してきました。それは、自然や科学について何かの仕事をしてきた方を囲み、お茶を飲みながらそれについてのレクチャーや苦労話などを聞く、というものです。今回はNHKで「里山」シリーズを制作されたプロデューサーの村田さんをお迎えして、劇場版制作についてなど貴重な映像とお話を聞きました。この日はわたしにとって久しぶりの都会、友人知人・始めての人との出会い、久しぶりのよい刺激で充実した一日でした。

ネイチャー&サイエンスカフェは東京・渋谷で不定期に開かれる、科学や自然に対して興味のある人の集まりです。来月もあるので、お時間とご興味のある方はぜひどうぞ。詳細はまたブログでお知らせします。

また、映像詩・里山は近く劇場公開されますので、ぜひ大画面でごらんください、とご紹介もしておきます。写真家の今森光彦さんとともにたくさんの時間をかけて作られた、美しい日本の文化としての里山が凝縮された映像です。

ラベル:

2009年7月16日木曜日

奇妙なものをひとつ

これはなんでしょう?


ちょっと見にはなんとかコミックショーの、つぼから出てくるなんとかスネークみたいですが・・・

たぶん知っている人は少ないと思います。

答えはキノコ・・・・でありクモであり、クモの巣でもある。
つまり冬虫夏草の一種で、キシノウエトタテグモというクモの巣の中にいた主のクモがある種の菌類に寄生されてキノコになっちゃった、というものです。本体は姿が見えないのであんまり気持ち悪くないかな、と思いご紹介することにしました。

トタテグモというクモがいることは前から知っていましたが、わたし自身姿を見たことはなく、これを見たときにそこまではすぐ想像出来たのですが、図鑑で調べてもあまり種類は載っていなくて、インターネットで調べることに。

そしてわかったこと。

これはたぶん「キシノウエトタテグモ」であって、かつては里山に普通のクモだったこと。そして今はそのような環境が急速に失われたために、環境省のレッドデータブックで、準絶滅危惧種に指定されていること。またこの種は比較的いわゆる冬虫夏草になる菌に寄生されることがそれはたいてい梅雨の終わり、つまり今頃であること。

どこかのテレビ番組にありましたが、まさに「へぇー」です。身近な環境の話題。ちなみに、これはうちのスタッフKさんが自宅の庭で見つけて持ってきてくれたもの。冬虫夏草は漢方でも使われているので、もしかしたら使える?っていうところもあったようですが、それはある種の蛾の幼虫に生じたものがメインで、非常に気持ち悪いので、わたし自身はすごく効く薬だとしてもちょっと・・・いえかなり遠慮させていただきたい、っていう感じ。

これは形もきれいだったので、何かの役に立てばと思い、生命の星地球博物館のO氏に連絡してみました。聞けば、この頃はキノコもフリーズドライで標本になるとか。それで早速宅急便で送りました。

トタテグモは、網を張らずに地上にいわゆるわなを仕掛けて狩りをするタイプのクモです。種類的にはタランチュラ(トリクイグモ・・・鳥!)に近いらしく、うちにたくさんいるジグモにも似ています。
わなは自身の巣にもなっていて、ふたのすきまから外をうかがい通りかかったダンゴムシや、小さな虫を狩るようです。周りに苔がはりついていて、よいカムフラージュになっています。

狩りをするところを見てみたいですね。

この頃、キノコになっちゃうものがまとまって見つかっているみたいで、これも環境変化による減少の一因かも、と思うとちょっと悲しいですが。

ラベル:

2009年7月2日木曜日

ももんがもどき

最近、当工房の日本の野生シリーズをかれこれ20年ほど作り続けてくれているEさんがお願いしていた生地と一緒にあるものを送ってくれました。それは通販で購入したという本州ももんがのそっくりさん。

もどきちゃんと本州ももんが

横から見ると似てますね、これはたぶんオリジナルをばらばらにほぐして
全く同じ型より作っています


ときどき、お知らせしてくださるかたがあって、もうずいぶん前からそのようなものがあることは知っていました。

ももんがばかりでなく、やまねやおこじょ、ふくろうなど・・・なにしろやまね工房を始めたのが1985年で、そのときからやまね、ももんがとも工房の看板役者で、今なお現役というぬいぐるみは今どき珍しいんじゃないでしょうか。それは、彼らが創作したキャラクターではなく実存する野生の生き物に似せたもので、それが本来持っているかわいらしさを表現出来たからだと自負しています。

もどきちゃんの後ろ足は省略、生地も色は同じだけど作業性の良さそうな薄いもの

はじめの頃はコピーを防ぐために意匠登録したほうがいいと助言くださる方もあり、気になったことも事実です。やまね工房では商標は登録していますが、それぞれのぬいぐるみたちの意匠は登録していません。なぜかというと、ひとつは意匠登録にはお金も手間もかかるので、大量生産して大量に販売するのでなければすべてに対してそれを行うのは事務部門のない零細な生産者にはかなり負担・・・というか事実上無理。

また仮に登録申請しても、野生動物の場合創作したキャラクターと違うので意匠が取りにくい。それ以上に、日本では大量に作って意匠そのものを消費してゆく経済構造なので、登録していてもその効果が出にくい・・・例えば有名なキャラクターでも、コピーして大量に販売し、ばれてから逮捕されたとしても利益を生む、と言う事実。またわれわれのような零細製造者は、それを訴訟に持ち込む体力もエネルギーも、時間もない・・・そんなことをしていたら製造販売が出来なくなってしまう・・・ということで結局コピーが出ても無視する~で現在に至ったわけです。

ぬいぐるみ作りを始めたばかりの頃、作ったものを買ってくれる、とA社の社長がみえたことがありました。実際少しは納品させていただいたこともあったのですが、社長の考え方には納得がゆかずそのうちお取引も途絶えました。彼の持論はデザイナーはいらない、工場(当時すでに中国の工場を使っていました)に良い商品を持ち込んでそれを改良し前の商品より良い物にして販売すればよい、というものでした。そしてその後その人はみごとに日本の野生シリーズをコピーして中国で大量に生産し、そのほかにもたくさんの商品を作って日本で一番大きなぬいぐるみ屋さんになったようです。

コピーを作られるということはにせものを作るわけで、それはもとのものが本物として認められたっていうことでなんだよ、と言ってほめてくださるかたもありましたけれど。まあうれしいようなうれしくないような・・・というか、実際にそれを手にとるお客さんにはわからないわけで、中国の量産品で、価格も半分以下、営業のスタッフもいるから全国のいろんなところに本物よりずっとたくさん置いてある・・・と言う状況はけしてありがたいものではありませんでした。でも、おかげさまでやまね工房は今でもやまね、ももんがを作り、かれらは今でもお客さんにかわいがってもらい、そしてとはきどき修理に帰ってきたり、どこかで迷子になってべつの人にかわいがられたり、しています。これはとてもうれしいことです。

毛足の長さとか頭の骨がありそうに見えるところがやまね工房のももんが
(動物の目は大事なものなので、生きているうちは頭の骨の中に入っています)

去年のことです。A社の社長がアパレル某有名ブランドのコピー商品を作って逮捕され、会社が倒産したと聞きました。残念ながら、有名ブランドでないわたしたちにはなにもできませんけれど、ものを作っていてこちらのほうがずっと幸せ、と胸を張って言えることは確かです。

う〜ん......絶句

このももんがもどきを見てA社の社長を思い出しました。倒産したとはいえ、日本でいちばん大きなぬいぐるみ会社だったのですから、何かのかたちで続いているのでしょう。そんな気がするももんがもどきです。

ラベル:

2009年7月1日水曜日

ブルーグリーンの卵


久しぶりの晴れ間に犬たちと近所を歩いていたら、道路にきれいなブルーグリーン色が・・・よく見たらそれは卵の殻でした。

ひなが孵ったので親鳥が捨てにきたのでしょう。

ハトの卵より少し小さいくらいのそれは、たぶんイソヒヨドリの卵。卵図鑑で調べたらムクドリの卵も同じような色でした。青い鳥は青い卵を生む~というわけでもないようですが、どうしてブルーなんだろう?保護色でもなさそうだし・・・それにしてもとってもきれいな色だったので、思わず拾ってきちゃいましたよ。

ラベル:

2009年6月20日土曜日

育種・・・神の領域?

ちょっと重い話題ですが・・・書いてみます。

パンジー・ビオラをはじめ、植物の受粉を人為的に行って新しい品種を作り出すことを一般的には品種改良などと言いますが、専門用語に育種という言葉があります。

種を育てると書きますが、要は受粉をした種を播いて結果を品種として固まるまで受粉・採種・育苗を繰り返すことをいいます。農作物ではより収量を多くしたり、病気に強いものを作ったり、収穫期を早めたり、つまり利用する人たちにとってより良くするということで品種改良とも言うわけです。

もちろん、収穫量を減らしたり、病気に弱くするなどマイナスの方向にたいしての育種というのはある意味ありえませんが、一方で都合良くというだけでなく花で言えばいろいろな色のものを作るとか、大輪や逆に小輪のもの、花型の変化や八重咲きなど、バリエーションを増やすことも育種と言います。それは、人為的な選択交配によるもので動物に対しても行われています。牛や馬などの家畜や、犬、猫、小鳥など、人が養うというかたちで一緒に過ごした歴史の長いいきものたちはそのように育種されてきました。

先月の終わり頃のことです。新聞の番組表の中に「世界のドキュメンタリー」というタイトルを見つけました。内容が犬の遺伝病に関するものだったので、深夜だったのですががんばって見ることにしました。

BSの番組でイギリス、BBC製作、2008年のものです。工房の一員だったフラットコーテッド・レトリバーの「デイジー」とそのこどもたちの一部をたぶん遺伝的疾患であろうものによって失ったのはここ数年のことです。そして、日本ではまだそのような遺伝病の存在さえも一般の人たちにはほとんど知られていません。愛犬家で知られるイギリスではどうなっているのだろう・・・と思って見たのですが、結果はかなりショックな内容でした。

【在りし日のデイジー、今も元気なはる、と闘病中だったテディ

今までの自分の認識では、犬や猫に対して変わったものを求める傾向はアメリカでは顕著で、固定(概ね遺伝的に劣性であるそのような特徴を世代を繰り返しても表現させること)するために近親交配を繰り返すことが普通に行われている。だが、愛犬家の国イギリスや、ドイツでは特にそのような生物の本来的な特徴をゆがめる育種は避けられている・・・というものだったのに、それがみごとにひっくり返される中身でした。

ドイツについては、このドキュメンタリーでは触れられていませんでしたし、確認のしようもないのでわかりません。しかし、自分の生知恵では犬種の好ましい標準的な特徴を文書で書いたいわゆる「スタンダード」というものが、国によっていくらか違うもののイギリスのそれが基準になることが多い、とかドイツでは犬種の特徴よりも犬という種の基準を優先して例えばダックスフントでも足がいくらか長いらしいというような認識はありました。

そして、実際長い歴史のあるイギリスでもっとも権威があると言われるドッグショー「クラフツ」での映像はまさにショック、の一言でした。つまり、ショーで優勝したスタンダードそのものの腰を落として歩くジャーマンシェパードの歩き方は、BBCが言うように骨格形成不全のよろよろ歩きそのものだったし、鼻が顔の中心にめり込み過ぎたパグやペキニーズは、健全な生命を維持するのに外科手術が必要でも、高額で取引され繁殖に供されるという現実がそこにはあったのです。中にはある種のスパニエルのように、頭蓋に入りきれない脳を持つという遺伝病がかなりの高率で現れる犬種もあって、何も知らずにそういう犬種の子犬を家族に迎えた人たちの苦悩や、犬種そのものの存続危機などもあぶり出すように描かれていました。

見方を変えれば、そこには愛犬家が多いと言われるイギリスで、じつはやはり利益のために犬たちの命すら勝手に作り変える人間の傲慢と、それを暴き、世に問う紳士の国の良心とが同時に表現されていたと言えるでしょう。

翻って日本、たぶんイギリスで起こっていることは同じように日本でもあるんだろうなぁ、という予測。「スタンダード」に対する厳格さは日本ではイギリスほどではないかもなぁ、といういくらかの楽観。また日本ではそれより流行に左右されることのほうが多いんじゃないかしら、というような感想も。いずれにしても、ここ20年くらいの間に地球に起こったボーダーレスは、生物の種においても生活においても、以前とは比べものにならないくらい早さで世界中のあらゆるいきものに対して起こっているのだなぁという認識が、「豚インフルエンザ」も含めてずどんと響いた出来事でした。

海の向こうの遠いお話、ではないのです。我が家のデイジーに起こったことは、じつはイギリスやアメリカではとっくに起きていて、その事実は知ろうと思わなければわからないまま、また別のところで同じことが起きる。なによりそれは自然に起こったことではなく明らかに人の手によって起こされたことだということ。しかし、それを人の手で元に戻そうとしても簡単にはゆきそうもないこと。そんなことを考えると、たとえ花の育種であっても例えば八重咲きを作ることは一種の変異、いわゆる劣性を固定することであってはたして良いことなのだろうか?という疑問が湧いてきます。植物の場合は世代の交代が早いこと、遺伝子の中にある表現はその種が本来持っているバリエーションであり、自分のやってる育種はその表現のお手伝いをしているようなものだから・・・というようなこじつけをしてみたりして。

しかしなぁ、人の歴史や文化とも密接に関連するような気がするし、ある種の美意識や文化に関することは人種や地域によって異なるね・・・などと頭の中がどうどう巡りになってしまうテーマでした。

でも、バリエーションの違いは多くてもいいけど、人は、生物を生命の維持が困難になるほどいじくってはいけない、んじゃないかとわたしは思いました。

【星になったテディ】

ラベル:

2009年5月25日月曜日

巣立ちの季節

連休明け、初夏のこの季節は鳥たちが巣立ちを迎えるシーズンです。

パンジー・ビオラの種採りも終盤を迎え、ベランダの整理をしていると隣の屋根で虫をくわえたイソヒヨドリがヒッヒッと鳴いています。



肩のところがうすくブルーがかって、ほかはオリーブ色に褐色の斑点が入った地味な鳥、これは母鳥でしょう。この間からよく見かけるので近くに巣があるのだろうと思っていたら、こちらの屋根の上、つまりベランダの板と屋根のすきまにひな鳥がいました。大きな目と大きな口、くちばしのはしっこが黄色い、ひな鳥顔の地味色が、手すりの脇から顔を出しました。親鳥はすぐに餌を与えず、虫をくわえたまま飛び歩いてどうやらひなをさそっているようです。

飛行訓練開始、というところでしょうか。

ひな鳥は親鳥に励まされて、隣の屋根に飛び移ったものの羽の使い方はまだぎこちなく・・・これからひとりで採食出来るようになるまで、親鳥には苦労なことでしょう。なにしろ周りには敵がいっぱい、ひな鳥ときたら飛ぶのはへたくそだし、親の言うこと?は聞かないし、ひとりで食事も出来ないんですから。翌朝、同じ場所にまたひな鳥がいたところをみると、巣立ったあとの仮のねぐらにこの隙間を使っているようです。

イソヒヨドリは、もともと磯の近く、海岸ぞいの崖などに住む鳥でしたが、ここ10年くらいで「改修工事」だらけの磯に見切りをつけて、どんどん内陸の鳥に進化?してきています。マンションの換気口は崖の巣穴に似ているのか、ベランダでさえずり換気口にひゅっと入り込む姿をよく見かけます。崖と違って換気口は滑るのか、たまに落っこちるひなもいますが。とにかく、海岸からの垂直標高で150メートルから200メートルのこの地域で、近年やたら増えた鳥のひとつがこのイソヒヨドリです。マンションの屋上やベランダの手すり、家の屋根のてっぺんなんかで、大きくて良く通る声を張り上げてさえずります。

温暖化の影響ばかりではないと思いますが、羽があって移動が自由な彼ら、しかも毎年季節移動を繰り返す鳥たちのこと。短いスパンでこうも変わるのかと思うほど、ここ数年見られる鳥に変化があります。一番目立つのはやはり帰化鳥、ガビチョウやソウシチョウです。

5年くらいの間に、あれ、変わった鳴き声?が、庭で縄張り争いを目撃するまでに分布が広がり?今ではあのヒヨドリすら影が薄い・・・ソウシチョウはこの冬、二十羽くらいの群れをたびたび目撃したので、これもたぶん近くに定着しているのでしょう。イソヒヨドリはがんばっていますが、この頃さえずりではガビチョウにトップを譲った感があります。そのイソヒヨドリも、じつはこんなに増えたのはここ十年くらいです。それから、一時少なくなったと思われたスズメが今年はやけに目立ちます。

今年はまだサンコウチョウを聞いていませんが、近くの人が見かけたらしいので今年はそのまま通過して別の場所に行ってしまったのかもしれませんね。これだけ今までいなかった鳥が増えたのですから、在来の鳥たちに影響がないはずはありません。

確認のしようがないところが痛し痒し。

鳥について、ついでにもうひとつ気になることがあります。それはウグイスの鳴き声です。おととし、庭に来るウグイスの「ホーホケキョ」がなんだか変なのに気がつきました。どう聞いても「ホーホチョピー」なのです。試しに口まねで「ホーホチョピー」と返すと、すぐにまた「ホーホチョピー」。最初はかわいい!と思っていたのですが・・・。去年、ホチョピーの声は庭では聞こえなくて、遠くのほうでたまに聞くとああ生きてるとうれしかったものです。

ところが、今年は庭のウグイスが今度は「ホー、コッチニオイデヨ」と聞こえるではありませんか?!そればかりか反対側の山では明らかに「ホーホチョピー」が鳴いています。「ホーホケキョ」はどうしちゃったの?ウグイスの世界も言語が乱れている?そういえばソウシチョウは中国やアジアのウグイスみたいなものだし、ひょっとして外来語?なんて。

みなさんの地域ではどうでしょう?

ラベル:

2009年5月4日月曜日

裏山が大変?

オープンガーデンが無事終了し、そのあと寒さが戻ったり初夏の陽射しがやって来たり~行きつ戻りつのこの頃です。

あいにくオープンガーデンにはふさわしくない悪天候の一週間でしたが、遠くからお出かけいただいた方もあり、去年よりは開花も進んでいてお見えになった方にはゆっくりご覧いただけたのではと思います。

新緑をバックにハナズオウの花/葉にさきがけ枝に直接花が着く豆科低木

そのあと、庭の様子もご紹介しつつ、春の陽気もお伝えしたいと考えておりましたが、今年はそんな初夏の陽射しに焼かれてスイセンは開花と同時に花びらがちりちりに~ビオラたちもどんどん咲いてしまって、早く交配・種採りをしないと株が保たない~~~というわけで作業に追われておりました。

あっというまに草が生えた植え込み/すでにスイセンと原種チューリップ は終わってしまった

とくに4月になってからは雨が10日近く降らず、砂漠?の風を感じる始末・・・そうこうするうちに今年始めごろから兆しが見えていたとんでもない事態が、裏山に起こったのです。

1月ごろから測量が入って、境界線の確認を求められたので何かまたはじまるのかな、と思ってはいました。しかし、測量会社の方に聞いてもはっきりせず、いずれ地主さんがみえるだろうからとのことでした。

しかしその後先方からは一切連絡もなく、4月初旬になっていきなり町内の集会所で説明会をするという連絡が、町内会を通じてありました。。

鉢植えのブラックビオラ/間から見えるのは球根植物イキシオリリオンの 葉っぱ

4月10日、説明会・・・時間は1時間で、設計会社が窓口、事業主など関係出席者の紹介と事業についての簡単な説明のあと、工事を6月初旬に始めるとのことでその説明に入り、最後に質疑応答が少し。渡された資料は表紙に出席者と概要(介護付有料老人施設らしい)、簡単な平面図の全体と部分が2枚、そしてあと一枚は全部が工事に関するお願いでした。

大好きなブルーのネメシア/今年はネメシアも良く育ちました

事業計画の中身も、設計の中身もほとんど説明がないのにです。なにせ1時間という短時間です。質疑応答の時間がありましたが、ご近所の方から日照や工事騒音についての質問があり、わたしもとりあえず不明な点をいろいろ聞いてみたのですが・・・要領を得ず・・・後日各戸訪問ということになってしまいました。

じつはこの計画は15年くらい前に一度あったのですが、そのときの計画は裏山全体に渡り、市の条例で地域関係者に同意書を求めるという決まりがあったために、確か1年近く説明や交渉を繰り返し、最後に先方のトラブルで計画破綻となったものでした。

エンレイソウいろいろのコーナーはいつのまにか森の中のよう

今回、計画は継続だが、工事をいくつかに分けて行い、今回はメインの建物だけになるとのこと。(15年前とは事業主その他変わっている)地下1階、地上5階ですが、実際はその手前にある家から1メートルほど上がったところに地下が立ち上がるので、下側の家から見れば6階建て以上の建物です。そして、入り口の道路は沢ガニやあの幻のゲンジボタル(去年は確認できませんでした)が暮らす沢をつぶして作るらしい。そしてこの沢の道路側には「土石流危険流域」の看板が立っています。

わたしの住む静岡県熱海市は、海岸線にある(今となってはあったというべきか・・・海岸線の旅館街はほとんど全てが代替わり、マンション化、途中停止状態)旅館街をご存じの方は多いと思いますが、周りを山に囲まれた斜面ばかりの町で、いくつかの沢にそって家々があるので、平らな場所はむしろ少ないと言えます。

ヤマゴンニャク?テンナンショウの仲間の花は不思議な雰囲気

箱根につながる山々は緑が濃く、伊東寄りの地域にはかつてたくさんのみかん畑がありました。わたしの住んでいるところも、以前は畑や酪農をしているお家があったのですが、今はほとんどが住宅に変わっています。そのように住む人は増えたのですが、逆に山に入る人手はどんどん減っています。

以前に植林された林、雑木林、それを手入れしていた人たちが高齢になったり、材木の価値が下がって放置されたり・・・だから山は荒れています。林床に表土はなく倒れた木はそのまま、下草は茂り放題で、イノシシも食べるものが無くて人里に出て来るのです。そして、そんな山は保水力がないので大雨が降ると大変危険です。

今回の建設計画、そのほとんどが市発行のハザードマップによれば「急傾斜地崩壊危険箇所」です。

そして、「土石流危険渓流」。なにより、計画の進め方があまりにも横暴と感じました。6月に工事が始まれば、毎年ここで巣作りしてひなを育てる鳥たち、いきものたちもすみかを追われるかたちになります。そして同じく、反対側の山との通路になっていたわが庭も、南東をL字型にふさがれて、大きく環境を変えるでしょう。

ハッカクレン/2枚の葉っぱが蓮の葉に似ていて漢字で書くと八角

もっともそんな裏山も以前に比べるとかなり荒れていて本当はすぐにでも手入れが必要なのです。15年前の出来事以来所有者も定かではなく(実際に東京都の差し押さえを含め幾度か持ち主が替わっている)、当然放置の状態で近所の人たちが自主的に必要最低限の手を入れていた程度です。

以前は炭焼きのおじさんが定期的に木を切り、人の手が入っていたので林の中はずっときれいでした。いつか炭焼きはなくなり、林は忘れられ、うち捨てられる・・・ならまだいいです。これを投機の対象にするなんて・・・

ブナの新芽が美味しそう?

このまま黙って見ていることしかできないのだろうか?いままで、植物やいきものに関わってきて学んだたくさんのこと、自然環境と人の暮らしが融合するこのような場所こそ維持してゆくべき今なのに?それをずっと考えてきたわたしが黙って見ているなんて、とても出来ません。といってもなにが出来るのかもわからないのですが。

とりあえず、わからないことがたくさんあるので調べることから始めました。

そして、調べれば調べるほど、疑問点がたくさん出てきました。

経済的環境が非常に厳しい昨今、開発そのものを経済効果と見る傾向があること、これはとても一過性のもので、地域の問題は実際には長期で考えないと意味のないことだと思うのですが、特にこれから増えるいっぽうの「老人介護」に関わるものは、場合によっては規制が緩和されたり、国の援助があったり、有望な市場とみられていること。

一方で簡単に始めたそのような施設が破綻したり、施設そのものが不正をしたり、雇用のことでも実際には条件が厳しくて人材が集まらず十分な介護が出来ないとか、はては異業種が参入して投機の対象にもなっているらしいのです。

元気なもみじ/森林浴風味

中にはあるだけのお金を使ってそのような施設に入ったのに、経営者が替わって約束の介護を受けられなかったり、そこにいられなくなったり、つい先日は火事もありました。なんだか悲しいですね、老後の生活まで利益の対象にされてしまうなんて。この国の、今の姿が見えたような気がしました。利益追求至上社会の中で、個人の権利は法律によっても守られてはいないのです。違う生き方もあるかな、と思って実践してきたつもりだったのに、裏山ひとつ守れない自分がふがいないです。

それでも、出来ることはしないと生きてる意味がない!じゃないですか。

止めることは出来なくても、変だと思ったことは追求してゆきたいです。いきなり、個人的なことにかかわる暗~い話になっちゃってごめんなさい。でもこれは、わたしにとっても裏山のいきものにとっても、そしてじつはひととしての私たちみんなにも関係するとても大事な問題で、たぶんわたしにとっては人生の中でかなり大きな試練だろうと思います。

もしかしたら、人類を含めた今地球に生きているいきものたちとこれから先の地球のありようにもどこかでつながっているのかもしれません。あ~ぁ 裏山がきれいに整備されて、お年寄りもこどもたちも、いきものたちも、みんなが気持ちよく暮らせる方法はないものでしょうか・・・

日本中どこも(もしかして世界中?)、きっと同じようなことになってるんだろうなぁ。

ラベル:

2009年1月30日金曜日

「火の力」自然についてつらつら考えたことなど

2009年、年が明けてもうかれこれ1ヶ月、冬眠したままずるずる~
もちろん本業の作品づくりも、それから庭仕事も、育種しているパンジー、ビオラの育成も、犬たちの相手も、そして新年会も、予定どおり進めてはいるのですが・・・なんだかしゃきしゃきっと片づかず。

あっちへふらふら、こっちへちょろちょろという感じで。

趣味か仕事か、はたまたライフワークか?そこへもってきて去年の4月から始めた陶芸も、まだ右も左もわからない中、粘土をこねて形にする面白さにはまりかかっているおそろしさ・・・本当は老後の楽しみと思って、始めるのをがまんしてたんですが。

窯の火

一昨年、体調を崩したり怪我したり、年々衰える体力気力にここらで始めとかないとあとで後悔するかも、と思い切って師の門をたたきってちょっと大げさですが。高校時代の恩師が陶芸教室をされていて、始めるならこちらにと考えていたのでした。

もともと紙粘土などで何かを作ったり、樹脂粘土で作品の部品を作ったりしていたので、粘土を扱うことには抵抗はなかったのですが、陶芸の粘土は重く、体力がいりそうだな~という感じでした。でも始めてみたらとても奥が深く、週に一度の教室で、仕事の傍らではなかなか・・・やっぱり早く始めて良かったと思うこの頃です。

今年1月のメインイベントは、展示を巡るお仲間と、この陶芸教室の方たちと、庭のピザ窯・炭焼き窯(?)で新年会をしたことでした。炭焼き窯で作品を焼くという試みも~(じつはまだ窯を開けていないので、どんなふうに焼けたかわからないのです)楽しみ~なようなちょっとこわいような。

今年は1月からピザ窯が活躍するチャンスが多いです。そして、この火の力というものがまた不思議なものです。もちろん、扱いを軽んじたり、間違えたりしたらば命にかかわるものですし、古代より神として崇められてもきたものなので、力があるのは当たり前、なのですが。この火によって暖もとれ、また人が集まって癒され、土や金属を使える道具に加工し、そして食べ物を美味しくしてもらえる。

時間や、人の世の煩わしさをその間忘れることが出来る不思議な空間を作ってくれる。古来、人の生活には炉の火が欠かせないもので、その火をかこんで人々は社会を作ってきたのだなぁと。

当たり前のことだったはずだけど、この頃ちょっと違うかも・・・なんて、ほんの少し哲学的思考。たまにはこういうことも必要なのかもしれませんね。人の心には。あったかほっこり、暮れからずっと暗いニュースばかりで、先行き不安になるばかりの世の中ですが、日常、本当に必要なものを考えればもっと楽に気持ちよく暮らせるのではないでしょうか、というようなことを思った年明けでした。

★★★★★★★★★★おまけ★★★★★★★★★★

ガイちゃん牛になる

はるちゃん使用済みの牛の角(じつはフリースで作ったバナナ)をご褒美におもちゃとしていただく

ラベル:

「外来生物」自然についてつらつら考えたことなど

遅れている庭仕事のことを考えながら、どこから手を付けようかと迷って手も付けられず、ぼーっと裏山を眺めていた午後のことです。

ヤマガラのおしり
もっと良いカットを撮りたかったのですが、じっとしていてくれないので撮れた
のはこれ一枚。ベランダからズームで撮りました。


チュリチュリ・・・みたいな小鳥の声がして、庭との境である崖の薮に目をやると、小鳥の群れがいます。

この季節、たいてい群れている冬鳥の仲間、カシラダカやアオジなどホオジロの仲間とはどうも声が違う。何だろうと思ってそっと近づくと、20羽くらいの小鳥たちは、なんと胸が真っ黄色!えっ!何これ?どこかで見たことあるぞ・・・ソウシチョウ?ってなわけで早速ネットで調べたら、数年前から箱根界隈には出没しているようで、神奈川方面から分布を広げつつある「帰化鳥」であることが判明。

ああ、ガビチョウに続いておまえもか!ソウシチョウ。しかも20羽の群れとは・・・すっかり日本の鳥ではないか!

こどもの頃、小鳥店で竹かごに入っていた、ウグイスの仲間で声の良い小鳥・・・だったソウシチョウは、再会したときすっかり「日本の野鳥」でした。インドなどアジア原産。

まあ、温暖化のせいばかりとも言えないと思いますが、発見したとき思わず「ここはインドか?」とつぶやいてしまいましたよ。マンゴーとか熱帯果樹でも植えるべき?とか。鳥や昆虫、羽があって自由に移動出来る連中は、素早く環境の変化に対応出来る、という見本みたいなものですね。

もちろん、円高やバブル景気で、外来生物輸入大国のことですから、たくさんの外来生物たちが本人たちの好むと好まざるとにかかわらず連れて来られた経緯もあるとは思いますが、そのほかにいろいろな要因が重なってこういうことになったのだろうなぁと。

例えば、
人の周りの環境が、長いこと保たれていた農業中心の里地、里山を失い、植林地が荒廃して、本来の生態系をくずしていること。

気候の変動が急激であり、都市部では特に暖かく、熱帯出身の生物が越冬出来ること。人々がこれらの生物たちに無関心、もしくは友好的であること。
などなど。

とにかく、いくつかの理由が複合的に作用して、地球上の生物は進化の歴史よりも早い速度でその形態や分布を変えているらしい。と思う。

そして、外来生物ばかりでなく、鹿やイノシシが町に出てきたり、在来の生き物たちもその生活を変えようとしている兆しが見えます。

ちょっと葉っぱの方にピントが~園芸種のつばき
名前は「デビュータント」社交界にデビューした初々しいお嬢さんのことだとか、前にと誰かが言っ
てました。


人の体も自然環境も、微妙なバランスで絶妙に維持されている生命体。

それがどこかひとつ、ずれただけで崩れてしまうもろいものでもあり、地球の歴史とともに生き続けてきたたくましいものでもあり。たくましさを信じたいとともに、修復の必要があるとすればどれだけ時間がかかるのだろうと深い淵をのぞいた気分でした。

ラベル:

「セミの幼虫」自然についてつらつら考えたことなど

遅れている庭仕事(いつも遅れてる?)を取り戻そうと、年明け早々から庭仕事を手伝ってくれるご近所さんと一緒に草むしりをしていたときのこと。

土塊の形が面白かったので、手にとって見たらそれはまだ地上に出るのにはだいぶかかりそうな、小さなセミの幼虫でした。

ちゃんとセミの幼虫の形をしていて、冬眠するヤマネみたいに手足(?)を縮めて固まっていました。「これはセミの幼虫が冬眠しているのね」と勝手に思いこんだわたしは、後で写真を撮ろうと思って、黒いビニールの苗を植えるポットの中に土と一緒に入れておきました。

凍えて死んでしまわないように、と。

実際、地面には霜柱が一日溶けないような日だったし。

セミの幼虫スケッチ
アップするかどうか、迷ったけど・・・

そしてお昼を挟んでデジカメ持参で、めずらしいセミの土中にいた幼虫の画像をおさえるぞ!と、ポットをひっくり返し、幼虫を探すものの・・・居ない!!ではないか。う~ん。セミもさるもの、底の穴からさっさと脱出したのでした。ヤマネを連想して冬眠・・・って思ったのはこちらの浅はかな考えで、よく考えたらカメムシやテントウムシが捕まったときによく使う「死んだふり」ではないか?

さすが人間よりよほど前から地球に生存していた昆虫、っていうかセミ!恐るべし。なんかわたしの間抜け証明みたいな気もする。

ラベル:

2009年1月20日火曜日

寒中お見舞い申しあげます

2009年が平穏無事でありますように
今年もどうぞよろしくお願いします


もうすぐ春・・・
ということで オープンガーデンのお知らせです

2009年2月25日(水)~3月3日(火) 10:00~17:00

クリスマスローズやオリジナルパンジー、ビオラ
作品の展示も少し・・・

場所は 413-0027熱海市紅葉ガ丘町14-18
やまね工房  TEL0557-83-6345

ラベル:

2008年9月7日日曜日

みなさまへ - 価格改定に関するお願い -

いつもやまね工房を応援してくださってありがとうございます。

やまね工房は、1985年に「日本の野生」シリーズのぬいぐるみを作り始め、それ以来20年余国内生産にこだわって製造、販売をして参りました。

その間、バブルの崩壊、また類似商品の氾濫、そして製造の現場が海外に・・・など様々な困難がありました。
そんな中、賛同してくれる工場、応援して下さるファンのみなさまを得てここまでやってこられたのは、もはや奇蹟とも言える今日この頃です。

しかし、製造をめぐる環境は悪化の一途で、もはや同様に国内生産しているところはほとんどありません。なぜかと言えば成り立たないからです。

手作り、という言葉。手で作る・・・と言ってもやまね工房のぬいぐるみたちはひとつひとつ手裁断、手縫いで作っているわけではありません。製作工程にあるように、生地をカットするときや、綿つめなど器械を使って一度に作る部分もあります。そして、縫製は主にミシンです。
けれど、材料の見極めや、裁断する生地の方向、製作工程のあらゆる部分には熟練した人の目や手が十分かけられています。そして仕上げについてはぬいぐるみのモデルたちのことも理解し、この仕事が好きで誇りを持っているひとたちの手で、一つずつ向き合いながら表情を付け、カットをし、色付けをします。

例えば海外で製造するとしても、工程としては大差ないと思います。そして、毎日その仕事をしているひとたちは熟練し、短時間で同一レベルのものを作る技術をもっていることでしょう。
でも、たぶんわたしたちの「やまね」や「ももんが」は、外国の工場では作れないと思います。
そんなふうに、毎日使う身近な道具や農産物まで、外国に作ってもらっていいのか?と思います。わたしたちの文化はどこに行っちゃうの?というかなり強い疑問です。

だから、いままで続けてきたのです。

しかし、残念ながら企業としては成り立っていないのが現状なので、ここへきての原材料や製造、販売にかかわるすべての費用に関わる値上がりを吸収して、価格を据え置くことは「不可能」という結論が出てしまいました。

もはや続けることは意地、のようなものですが、やめてしまえばぬいぐるみ「日本の野生」はなくなってしまうので、出来ることがあるうちは続けたいと思うのです。
そして、「出来ること」は不本意ながら価格の改定です。

そんなわけで、勝手ながら来る2008年10月1日より、ほとんどのぬいぐるみに対して価格改定をさせていただきます。

いつまで続けられるかはわかりませんが、コウノトリやアホウドリのように復活を夢見て、一日でも長くしぶとく製作を続けたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!

やまね工房代表 落合けいこ

ラベル:

2008年8月12日火曜日

ホントに暑いですね・・・

夏は暑くて当たり前・・・ですが、それにしても暑いこの頃。残暑お見舞い申し上げます。

北海道、オホーツク方面は今夏とても涼しいようで、夏の間丸ごと移転したいくらいですが・・・あまり涼しい夏というのも農作物には困ったもので。



とにかく極端なことです。7月までは雨ばかりで妙に気温が低く、日照も足りなかったので、夏野菜はちっとも育たず、8月になったら日照りでこれまた葉っぱが枯れるという悪条件。暑いの大好きなニガウリはようやく調子が出てきたものの、我が家の株はいまいち遅れ気味で夏ばて対策のゴーヤはお隣の収穫をおすそ分けいただいている状況です。

こんな暑ーい夏ですが、今年のセミたちはやっぱり少し変です。まず、6,7月が寒かったせいかいつも6月中に鳴くニイニイゼミやヒグラシがなかなか出てきませんでんでした。やっと出て来たと思ったら、もう7月半ば・・・8月には普通ミンミンゼミやアブラゼミと交代するのですが、今年は8月になっても特に早朝ヒグラシが必死で鳴いています。そして、ミンミンゼミが多く、アブラゼミは姿は見るのですが鳴いているのはいまひとつ元気がないみたいだし。

それに、いつもならお盆過ぎからお彼岸まで鳴くツクツクホウシが8月になったらすぐ庭で合唱しています。なんだか早いのは遅く、遅いのは早く出てきているみたい。そして、なんとなくみんな少しあせっている感じがします。気候がどう変わるかわからないから早いとこ出とこ、みたいな。

この暑いのに、海岸沿いの川面に赤とんぼが群れていたり、庭のエゴノキ(花はいっぱい咲いたけど、実は全然成っていない)に、いつも秋に来るヤマガラがすでにやって来たり・・・この暑さと雨の少なさから考えても、今年の山の実りはどうやらあまり良くなさそうな気がします。そして、いきものたちの動きを見れば、秋が早くやってきそうな気配もあります。お盆をひかえて墓参の帰り、付近の山里で「有害鳥獣駆除」のハンターたちを見かけました。今年も山のいきものたちにとって受難の秋にならなければいいけれど。ちょっと不安なこの頃です。

さて、草ぼうぼうの我が家の夏、定番の滞在者と珍しいお客さん話題をひとつ。

定番のほうはきらいな方には申しわけない・・・がま子ことヒキガエル。
今年は大きい倉庫と小さい倉庫の下にそれぞれ一匹ずつ2匹が滞在中。数年前に巨大な威風堂々とした「ヤマカガシ」がやってきて、家の周りにいた数匹の大きながま子たちは一度に姿を消してしまったのでしたが。そのとき難を逃れたちびすけたちが大きくなったのか、それともよそからやってきたのか。とにかく夏の庭の定番が帰ってきました。不在がなんとなく寂しく、製作したコットンのがま子とでっかい定番とを対面させたせらどうなるか、と思って・・・ちょっと暗いけど近くに置いてみました。



結果は~無視・・・だったけど。どちらもデカイ!


もうひとつ、珍しいお客さんのほうは「玉虫」。



以前は夏に裏庭の紅葉の木に飛んでくるのをたまに見かけたものでしたが、ここ20年くらいはほとんど見かけなかった極美の昆虫。耳の近くでブ~ンという大きな羽音を聞き、えっスズメバチ?と固まったところ、ちらっと見えた極彩色の金属光沢にタマムシ!と直感しました。地上2メートルくらいのところに舞い降りたのを確認して、そっと手で掴み、しばし強制的にご招待して画像に納めさせていただきました。お腹の側も極彩色金属光沢。どうしてこんな彩りになったのか、見れば見るほど不思議。



スズメバチの羽音、で気がついたのですが、今年は蜂がとても少ないように思います。刺されて痛いのはいやだけど、蜂が少ないと実りが少なかったり、肉食の連中がとってくれる害虫が増えたり、やっぱりバランスが崩れちゃうんですよね。蜂にとっても暑すぎるんだろうか?それとも前半の寒さが効いたのか??エゴの実が少ないのもそのせいかもね。今年はスダチもほとんど成ってないし。急な秋に備えて、パンジーの種蒔き準備もしなくちゃね、と長期予報の残暑が長いっていうのとどっちが当たるかしら・・・なんて悩みつつ。猛暑にも少し慣れてきたこの夏です。

そうそう、昨日久しぶりにヤマアカガエルのちびを見ました。たぶん去年生まれのおたまが育ったものです。元気そうで安心しました。今年のももうちびちびガエルになっているはずですが、今年はおたま池の水も減ってしまい、草某々でしばらくおたま池へはご無沙汰です。

まとまった雨が降ったら、スタッフのKさんに分けてもらったメダカを分散放流しようかと考えています。

ラベル:

2008年7月16日水曜日

やまねが帰ってきた話


最近経験した不思議な偶然のお話をひとつ・・・

先日、去年の展示にいらして下さったお客さまからメールをいただきました。
それは新刊の怪談専門誌にやまね工房のやまねが載っている・・・というものでした。その方が見つけて下さってお知らせいただいたのです。それは、こういうお話でした。

「山の怪談」特集の中で、作家の安曇潤平さんという方の対談でのお話。その作家さんはやまねのぬいぐるみを山行きのパートナーとして(名前も付けていただいているらしい)、甲斐駒ヶ岳に連れて行かれたらしいのですが、どうもそこで落としてしまったみたいなのです。ちなみにやまねやももんがはご購入いただいてすぐに連れ歩き、逃がしてしまわれる方はときどきいらっしゃるようで、ご帰宅ののち再度ご購入いただくことがたまにあります。で、見つからないまま帰宅されたのですが、その後会社帰りに近所のスーパー銭湯駐車場に落ちていた・・・というもの。

このお話だけでも偶然なのですが、それから一週間くらいの間に網走に見えたお客さんからこんなお話しを聞きました。

その方は子供たちを野外に連れて行く自然観察のお手伝いをされているらしいのですが、そういうとき、やはりやまねのぬいぐるみをいつも連れて行ってくれているそうです。そしてあるとき、やはり野外でそれを落としてしまい相当探して下さったらしいのですがそのときは見つからず、あきらめて帰ってきたとのこと。

そして後日、また同じ場所に行く機会があって、そのときに連れて行った子供たちのうちのだれかが「これな~に」と拾ってきたのがなくしたやまねだったと。それはまあ、同じ場所だしありえる話ではあるのですが、時間の経過やいろいろな条件を考えると同じ人のところに戻ってくるというのは不思議~。

そもそもやまねは背中の筋のせいか、落ち葉の中に置くとたちまち同化して見えなくなってしまうのです。


ほんもののやまねとかなり近い色、形をしているので当たり前かもしれませんが、いつか型録絵本の裏表紙になっている写真を清里で撮ってもらったとき、何気なく落ち葉の中に置いたらすぐに見えなくなってしまいあわてた覚えがあります。何か印を置かないと見失ってしまうのです。保護色ってすごいなあ、とつくづく思いました。

だから、山道で落としたら探すのは至難の業です。山に連れて行って下さる方は、派手な色の「印」をつけられることをおすすめします。そうしないと、彼らはすぐに逃げちゃいますからね。でも、そうしていったんは山に帰ったやまねが、またもとの持ち主のところに自分で帰る、ということもあるわけです?彼らはその間に何を見て、どんな経験をしたのでしょう・・・「怪談」のネタになるくらい、考えたらちょっと「恐い」お話かもしれませんが、なんだかかわいい感じもしますよね、「座敷童」みたいで。

ほとんど同時にやってきた、やまねが帰ってきた2つのお話、偶然にしては出来すぎているようでちょっと恐い、夏の夜にふさわしい話題かもしれません。

ラベル:

2008年6月17日火曜日

今月のメッセージ

気がつけば6月、早めの梅雨入りで雨模様の日が続いています。



今月で今年も半分が過ぎようというところ。12月の終わりに不注意から怪我をして、年度末の仕事を片付けながらの自宅展示とオープンガーデン。後片付けも満足に出来ないうちに花のシーズンがどどっと来て、パンジー、ビオラ、クリスマスローズの交配から種採り・・・その他の野暮用をこなしている内にいつのまにか半年が終わりそうです。

気が多い、というか欲が深い?というか・・・かねてから始めたいと思っていた習い事を、4月から一度に二つ始めてみたり。本当は年始めからの予定だったのですが、怪我により4月からに延期したのでした。というか、もう少し余裕が出来てから始めようと思っていたこれらのこと、去年の体調の悪さやいろいろなことを考えているうちにやろうと思ったときにやっておかないと出来なくなっちゃうかも・・・で、思い切って始めることにしたのでした。



実際には様々な用事と重なったりしてパーフェクトには出来ないけど、とてもいい気分転換になるし、とりあえず始めたことは大きな一歩だったなぁ、という感想。時間をやりくりして続けていけば、きっといずれやっていてよかったと思えるときが来る、とそんな気がします。

そんなこんなで~ほとんど言い訳ですが・・・展示とオープンガーデンのご報告もきちんとしないままずるずると日にちが過ぎてしまったのでした。花たちも開花がベストな状態のときにもっといろいろご紹介しようと思いながら、種採りの記録で手一杯、気がついたら春は通り過ぎて初夏の爽やかさもないままに梅雨入りしていた・・・とほほです。



年々感じることですが、「温暖化」でひとくくりには出来ないものの、今までの四季の移ろいのとおりではない気象状況が、植物と身近にかかわるものにとっては本当に脅威です。今年の夏ははたしてどんな夏になるのやら、全く予測がつかない今日この頃。同じ予測がつかないことでも、期待を含んだものならばわくわくしたりスリルがあったり、それなりに楽しめると思うんですけどね。そんなふうだから、近頃は渡り鳥とか蝶々とか、季節の変わり目に現れるいつもの連中にことさら親しみを感じています。

書きかけの文章を数日放置している間に、東北地方で大きな地震がありました。天災は忘れた頃にやってくる、とよく言いますが、このごろあちこちで洪水や地震などあって忘れる間がないくらいです。とはいえ、日本では近いうちに起きる可能性が高いと言われている場所では沈黙が続き、なぜか過疎が進んでいる地方の山間部に続いて起きているようです。

そういう場所ではお年寄りが多く、先祖代々の田畑をかろうじて維持しているというと言う現状。周りの環境整備も十分に出来ないまま、大きな災害に遭ってはたぶんそれを復興する気力も体力も残ってはおられないだろうと推測できます。人の手が入らない人工林や、自然の流れに逆らったダムや堰、そんなものが山間部の災害に拍車をかけているような・・・そして、かろうじて残っていたお年寄りたちが住めなくなって、残るのは荒れ果てた森や林。川と呼べないような流れ。それは流れ下って海を汚す。

もしかしたら、これはたくさんの時間が解決してくれることかもしれないけれど、たぶん今、ものすごくバランスがくずれているんだと思います。



さて、報告をひとつ。前回の展示のときに、過去の作品サンプルや半端ものを任意の価格で提供させていただき、そのお金をなにか生き物たちに役立てたいな、ということで箱を用意しました。展示が終わって、さあ、これをどうしよう・・・とさんざん悩み(自然保護団体とは色々お付き合いがあるものの、これといって絞れず・・・)、最終的にモデル動物にゆかりがあると思われるNPO法人どうぶつたちの病院に少しだけですが送らせてもらいました。

金額は11785円、これにちょっと足して15000円にしました。ここでは沖縄のヤンバルクイナをはじめとしてツシマヤマネコやアカガシラバトなどのためのプロジェクトを行っています。生き物をめぐるいろいろな環境は、良くなることは少なくて、悪くなることのほうが多いのですが、これらのためにがんばってくれている人々や、アホウドリ、コウノトリ、トキなど、野生復帰の道を歩み始めた明るい兆しもほんの少し見えてきました。

悪いことばかりではなくて、明るい未来にも目を向けていきたいですね。


下の写真は、オープンガーデン後の庭の様子、ダイジェストです。


パンジーたち


植え込み


コンテナガーデン


ピンクスイセン


ニューフェィス

ラベル: