やまね工房 落合けいこ のブログです。

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やまね工房通信

1987年10月10日から1995年3月10日までのやまね工房通信です。

やまね工房 網走店


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2008年9月6日

コツメカワウソの親子

カワウソ・・・日本ではかつてカッパのモデルであるとも言われた、水陸両用生活をするイタチの仲間。

全国に分布してかつては民話にも登場したこの動物はしかし、日本ではもう幻となってしまった・・・絶滅した、とは言われないものの、生きた姿はおろか死体や痕跡さえもここ10年ほど途絶えたままである。



こんなわけで、かつての日本人はともかく現代の日本ではカワウソに会いたければ、動物園か水族館に行くしかないのです。そういうところで飼われているカワウソはおおむねカナダカワウソかコツメカワウソで、コツメカワウソはその名前の通り足の爪がとても小さく、指の先にちょこんと付いている、カワウソの仲間では小形の種類です。

南米にいるオオカワウソが最大で、北米のカナダカワウソ、ヨーロッパや、ニホンカワウソと同じ仲間のユーラシアカワウソ(朝鮮半島、かつての北方領土にはまだいるらしい)は、残念ながらどれも数を減らしていて絶滅が心配されているものもいます。

それは、良質な毛皮のために狩られたこともひとつですが、彼らが魚を主食にしていること、そしてとてもたくさんの食料を必要とすることによるものが大きいと思われます。

そのことは同時に世界中の川が人に利用され、形を変え、かつては豊富にいた魚も減って川自体の健康を損なっているということに他ならないとわたしは思います。考えてみてください。かつて海を回遊してきた魚が川をさかのぼって産卵にやってくる季節、川に石を投げたら魚に当たる、といわれた北海道の川もしかり。

初夏にはたくさんの稚魚が湧いたかつての浅瀬や川縁のワンド(雨が多い季節には川になり、減って取り残された水たまり状の池)も、今はコンクリートで固められたりしています。

今は昔、川が豊かに生きていた頃は大食漢のカワウソも、狩りがへたくそなシマフクロウも、当たり前にその辺にいたのです。

人が魚を捕ってしまった?そういうところもあるかもしれませんが、川のカタチが変わり、魚も水も自由に行き来出来なくなって川が死んでしまったのです。

川が死んでしまえばカワウソは生きられない・・・考え方によっては、日本の川漁師もカワウソと同じようなものです。川とともに生きてきて、川が死んだら生きられない・・・もっとも人は漁師をやめても別の職業につくことが出来るかもしれませんが。いま、世界中で食料や燃料とともに水の問題がとても重要になってきています。人の体も、生き物の体も、地球自体も水で満たされている。なのに、川が死んでしまったら、やがて海も死ぬかもしれません。

カワウソ→カッパ→水神→水の循環をまもる妖精(妖怪?)みたいな、ちょっと不思議でかしこい動物。

実際彼らはとても遊び好きで、好奇心の強い生命力にあふれた狩人です。手足の指も人と同じように5本づつあって、手をとても上手に使うし、なんだか親近感ありますよね。

以前、カワウソ研究者が「ミジビル」と名付けて飼っていたカワウソの話を本で読んだことがあり、とてもうらやましかった覚えがあります。

もし、何か一種類野生動物を飼育するとしたら、絶対カワウソ!と思ったものです。実際にはカワウソの飼育はおそらく、おそろしく大変で、なにしろ新鮮な魚をたくさん用意しなくちゃいけないし、プールもいるし、何でも魚臭くなりそうだし~第一あんな魅力的な生き物を、狭いところに閉じこめて自由を奪うのはひどい罪悪感でしょう。

この頃、とても珍しい南国の魚から、猛毒のヘビまで、お金さえ払えば日本にいて手に入らないものはない(少ない)のではないかと思うくらい。

生き物好きな人間のこと、違う種類の生き物と一緒に暮らしてみたい気持ちはあるけれど、彼らが現地での自由な暮らしを奪われて捕らわれの身になり、はるばる日本に連れてこられることを考えると胸が痛みます。

やはり野生動物はもとのすみかに。その愛らしい姿や珍しい習性を見たければ、映像を見るとか、彼らを大切に養っているそのような施設に出かけるのがいいと思います。


人が作り出した、一緒に暮らすことが出来る生き物はすでにたくさんいるんだし、一方で不要として捨てられる犬や猫もたくさんいるのですから。

ああ、話が脱線してしまって・・・コツメカワウソ。

そんなわけで、期間はあと少しですが、海遊館さんの夏の企画展のために。以前製作したニホンカワウソの子供(商品としてはすでにほぼ絶滅)を下敷きにして、たくさんいただいた資料画像を参考にコツメカワウソ親子を作りました。ほぼ実寸、体重入り。あのかわいいコツメカワウソの赤ちゃんをだっこしてみたい方は、これでがまんしてください。

海遊館
Webサイト http://www.kaiyukan.com

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2008年7月25日

ツキノワグマ

今年はなんだかクマ年だ。年の初めにツキノワグマの頭部をかたどった帽子と手袋のセットを作り、そのあとクマタカ・・・これは鳥だけど、クマがついてるし。

あとドングリをひっくり返してヒグマっていうプランが進行中(マル秘)。そうこうするうちに、クマの企画展というお話が・・・そこで作ったのが5匹の子ぐまたち。今年巣穴から出てきた1年目の子ぐまを想定して、企画展の企画者である博物館のY氏から資料画像をいくつか送っていただいて、ぬいぐるみだけど、本物っぽい感じの子ぐまたちを作ってみました。

すぐ上のメニューバーを使って詳細をご覧下さい。
画像のダブルクリック、ドラッグも有効です。

時間などの制限があって、一つずつ別々のポーズにする余裕はなかったんだけど、みんな同じじゃつまんないので、首を右に曲げたり、左に曲げたり、少しだけ上を向いたり、かしげたり・・・それから横目で見たり、という「小細工」をしてみました。

そうしたら、仕事場で5匹の子ぐまたちはまるでいたずらの相談をしているみたい!でしょ。



今年になって、というより手元で作る一点物はそれぞれ使用目的に合わせて製作するので、大きさや重さ、質感など、出来るだけ本物に近く、というのが多くなってきました。一口に体重や全長と言っても、頭部と胴体の割合や首の長さ、頭の幅とか体の太さなど、感覚的には意識していない部分のサイズが、製作するときには必要だったりします。



そしてなにより全体のバランスが重要で、それがちょっと違っているだけでも、なんとなくほんものの感じが出ない。そこで、最近は資料として骨格の画像をいただいたり、標本の頭骨をお借りしたり・・・資料について以前より欲張りになりました。もちろん、ぬいぐるみとして鑑賞するだけなら、その動物のかわいらしい仕草や特徴をいったん頭に入れて、それをディフォルメしたものを絵にし、そして立体に加工すればいいのです。



それが実際のいきものとかなり違っていても、似顔絵みたいに、それに見えて楽しければいいのですから、いろいろな作り方が出来ます。しかし、実際にその生き物をよくご存じの方々が、その生き物についてもっとよく知ってもらおう、と言う場所で必要とされる「ぬいぐるみ」はいわゆる標本(剥製とか)を代行するものであったり、大きさや重さを体感するものであったり、色や質感が実物に近い必要があったりと、標本を代行するレプリカに近いものが要求されたりします。



材料が布主体であることや、表現に限界はあるものの、かえってそれがレプリカにはない暖かみになったり、生きているように見えたり、プラスになることもあるような気がします。そして、なによりもそれに見える、というシルエットを作るためには、骨格を見るのが一番いいと最近感じています。表面を見て、羽毛や体毛に隠れている骨格や筋肉を見ないで作ると、写真のような平面的なシルエットになってしまうような・・・骨格を動かすための筋肉を想像し、生きている姿を思い浮かべて内側から組み立てることによって、その生き物の動きが出せるような気がします。

生きている姿を絵に描いて、そこから作っても同じこと、のようですが、どうもわたしにとっては違うみたいなのです。

ぬいぐるみのようで、レプリカみたいで、本物と間違えそうだけど、やっぱりぬいぐるみで、かわいかったり、重かったり、びっくりしたり、そのうちほんものに会いたくなったり、もっと知りたくなったり・・・そんなものづくりを目指して、もっと精進しようっと。それが、ほんのわずかでも、ほんものたちの役に立ったらとってもうれしいんだけど。それはなかなか難しいね、クマさんたち。



それで、5匹の子ぐまたちはここにいます。

Y氏は日本を代表するのクマ研究者。学術的なことから人とクマの関わりまで、一種類の動物をとりあげた企画展はあまりないので、できればわたしも行ってみたいと思います。企画展は7月12日から9月21日まで(月曜休館)とロングラン、夏休み中はいろいろなイベントもあって楽しそう。博物館の周りも自然の景観が残っていて、常設展も見応えがあります。近くの方はこの機会に一度、出かけてみてください。


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2008年7月18日

クマタカ

今回の作品は「クマタカ」です。


すぐ上のメニューバーを使って詳細をご覧下さい。
画像のダブルクリック、ドラッグも有効です。

実物よりほんの少し大きいかもしれません。山形県の猛禽センターで、教材、あるいは展示用として使われることになりました。

じつはクマタカを製作したのは3度めです。

飛翔している猛禽では、ほかにイヌワシも2度、あとカラスも1羽作りました。鳥の羽を作るのはなかなか難しく、製作の方法もどこかに既存のやり方があるわけではないので、すべて手探りでした。



何度か作るうち、また今回は猛禽センターの方に無理を言って出来るだけの資料を用意していただいたので、製作の手順もかなり進化してより本物に近い形を作ることが出来たと思います。くちばしや爪は、ほんものの標本をお借りしてそれを見本に樹脂で作り、サイズを計測した値から割り出して細部の部品を作り、最後はたくさんいただいた画像を参考に羽1枚ずつ模様を描きました。




全体として白や淡色で鳥の体を作り、それを立体塗り絵のように彩色していって、仕上げたものです。

羽の素材はシルク、それを入手するにあたってはちょっとした苦労がありました。素材のシルクはアートフラワー用のもので、裏に糊を張ってハリを出したものなのですが、これを加工していた会社がご時世でなくなってしまい、生地は配給!・・・とのこと。

やっとの思いで必要量以上を確保(今後同質以上のものが入手出来る可能性は不明)し、胴体の生地(淡いページュのこれもすでに廃盤在庫僅少)を出来るだけ効率良く裁断して・・・その前に足の爪とくちばしを作り、それを組み合わせて頭部と両足を製作。




そして羽の部分を3つのパーツに分けて(1枚ずつ×10枚)+(数枚分で1枚)+(1枚ずつ×3枚)を裏表2組、×左右の羽で2倍、それと芯を各1枚裁断。それらを羽軸のワイヤー(重くなく、まっすぐの状態を保持するため、番手が重要)を挟んで接着、そして一枚ずつ再度整形。それからワイヤーを補強しつつ翼を形成。そして尾羽も同様に数枚のパーツで製作し、胴、頭部、尾を組み立てて全体の大きさを決め、それに胴の生地を縫ってかぶせ、羽の前部を覆う生地を裏表かぶせて白い鳥の体が出来る。




次にこれを着色するわけですが、なにしろ大きいので置く場所も必要だし、左右対称にするためには少しずつ右、左、と着色しないと色に濃淡が出てしまう・・・などなど、一筋縄ではゆかないのです。しかも全体を形にしてからの着色なので、失敗は許されない!ということで、かなりの時間と手間がかかりました。

最後に整形しておいた足を取り付け、その部分に着色してようやく出来上がり。

頭部にはカットや細かい彩色をして冠羽を作りました。そうして出来上がったクマタカの記録画像を撮るべく、後ろの緑を背景に撮影していたら、近くにいた人たちが本物かと思ってまわりに集まってしまいました。

クマタカは、はっきりした模様もあってかなりインパクトが強いので目立ちますよね。

しかも翼開長1.8メートルという大きさですし。こんな鳥がこんなところにいるわけはないのですが・・・しかも簡単に持ち上げられて・・・クマタカ自身は標高の高い山などに広い縄張りを持って狩りをする、タカの仲間では大型の鳥ですし、日本では数も減ってしまって野生の姿を見るのはとても難しい鳥です。

かつてはオオタカとともに鷹狩りにも使われたようで、日本画の題材にもよく使われているのですが、今では実際に見ることは難しく、大きさを実感するのも難しい~ということで製作をさせていただいた次第です。

かれらは大きくて美しいというばかりでなく、山地の生態系の頂点に立つ生物の豊かさを象徴する生き物という意味で、日本の自然になくてはならない存在です。そんないきもの、大型の猛禽類や、熊たちが今、置かれている状況を考えると胸が痛みます。

それはいずれ、われわれ自身にも返ってくる未来を暗示しているかもしれません。とはいえ、わたしのところから巣立った1羽のクマタカが、猛禽センターで出会うたくさんの人たちに、何かを伝えるお手伝いが出来たらいいな、と考えて作品づくりの糧にしたいと思います。



そして、最後の大仕事。それは、梱包です。

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2008年6月19日

コウノトリ、ローマ法皇に謁見する

六月のある日、午前中のことです。

わたしのところに一本の電話がありました。内容はびっくり仰天の表題そのものです。実は内々にお知らせいただいたので、その事実は承知していたのですが、ご本人からお電話をいただいたのでさらにびっくりです。

事の次第は、「コウノトリのひな」ぬいぐるみを作らせていただいている豊岡市とのご縁からなのですが、そもそもは東京から移住されて「コウノトリの郷公園」を手がけられたIさんとのご縁でした。いきものをめぐるいろいろな方とのご縁を通じて、生き物たちのことをたくさん教えていただいたり、また一緒に考えたりして、いろいろなものを作る。そうして、作ったものがまた様々なご縁を生んでゆく・・・なんだかとっても不思議なことです。


こうのとりのたまご 自分の手でかえすことのできるぬいぐるみです。


今回はその、豊岡市の市長さんとゆかりの方が、ローマにいらして法皇に謁見し「コウノトリのひな」をお渡しした、ということで、法皇も市長もたいそうお喜びになって、そのうちの1羽は近くアフリカに赴任される方に伴って現地に渡る、ということでした。

現地のマスコミなどでも取り上げてくださったそうで、市長さんが是非、わたしにも直接伝えてほしいとおっしゃって、ご本人がお電話を下さったとのこと。

日頃、製作を巡る環境の悪さから地球の未来についてまで、考えると暗い気持ちになるとこが多いのですが、こういうご褒美がときどきあって、もうちょっとがんばろう!という気持ちになります。もちろん、ローマ法皇のお気持ち、はるばるローマまでお届け下さった方のお気持ち、そして市長さんやIさんのお気持ち、みんなありがたいのですが、ひとりの少女が最後まで大切に、一緒に闘病してくださったお話や、いつも大事に遊んでくれる小さなお友達のことも、忘れないように。ときどきそういうことを思い出させる出来事が起こるのはほんとうに不思議です。

そうそう、以前来日されたイギリスのダイアナ妃が軽井沢にいらしたとき、お迎えした方が持っていた「えぞももんが」を差し上げたら受け取ってくださったということもありましたっけ。いただいたお礼状のコピーを販売したお店のかたが送って下さいました。長いことぬいぐるみを作っていると、いいことも悪いこともいろいろあるなぁと思う、今日この頃・・・



えぞももんが

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2008年3月4日

デスクトップミュージアム

今回の展示はオープンガーデンを主体としたので、デスクトップミュージーアムの新作をいくつか並べた小品が多くなりました。箱の中のさとやまを一部ご紹介します。

作品名:フクロウとねずみたち

いろいろなねずみたち28個の箱の中にそれぞれさとやまに住むねずねたちのジオラマ、てっぺんにはふくろうが一羽・・・フクロウの食事のメニューとも言えるねずみたちは、さとやまの食物連鎖を支える大切な生き物です。


上の画像はねずみ達をズームしたものです。

作品名:カワネズミとヤマメ

カワネズミはじつは「ねずみ」ではなく、モグラなど食虫目の仲間で木の実ではなく魚や昆虫などを食べる肉食動物です。夜狩りをします。

作品名:ヒキガエルとミミズ

ヒキガエルは夜の庭で昆虫やミミズなどを食べます。庭の害虫も食べてくれるので我が家では大切にしています。苦手な人にはごめんなさい。コットンの生地で作って色を付けました。

作品名:コイ

うろこはキルティング、素材はシルク、白生地から作りました。

作品名:ウグイの婚姻色

魚は白い生地から作り、ヒレがたくさん
あるのでとても手間がかかります。集団での産卵はキルティングのレリーフでボリュームアップ。

ねずみのデスクトップミュージアムは、こちらで販売中です。

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2007年9月17日

ツキノワグマの帽子と手袋

ツキノワグマの帽子と手袋を作りました。

これはやっぱりぬいぐるみとは言えませんが・・・人が頭と手に付けて、クマのふりをする・・・というものです。



クマの頭はかなりリアルに作ってみました。




それで、たぶん帽子としてはちょっと不便?かも。
クマっぽくかぶるためにはかなり下を向かなくちゃなりませんし、視野も狭くなっちゃうのですが、シルエットはかなりクマです。



これはトヨタ白川郷自然學校さんのご要望で製作したものです。

ずっと前に、お子さんが身につけて「なったつもり」になるためのキツネ、ノウサギ、リス、コウモリ(手袋、耳付きカチューシャ、翼など)なんかを作ったこともあります。あと、手袋ではパンダ、ゴリラ、モグラ、そしてライオンとトラの前足とか、象の足なんかも作りました。これは動物園の解説用です。なかなか難しくて面白い仕事でした。それぞれの動物たちを間近で見せてもらえたのもいい経験でしたね。

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パンダの手袋

これはパンダの手袋です。

かなり前に上野動物園用に作りました。実はこれは2回目で、今から10年以上前に製作した一代目が消耗したため製作した2代目です。



最初のを作るとき、サンプルを参考に製作したら実物と違うと言われて、その時始めてパンダの足の裏が白いと知りました。爪も白いのです。肉球も真っ黒ではなくて、わたしにはなんだか青っぽく見えたのを覚えています。

そういえばパンダの赤ちゃんは生まれたときは真っ白でその後に黒い部分が出来るのでした。ということは皮膚はもともと白いんですね。足の裏は地面に着けて歩くので汚れているのですが、実は白くてやや長い毛に覆われていたのでした。



だから、手形の肉球はほとんどわからず・・・かなり苦労したものです。そして、パンダの特徴と言えばその前足に6本目の指と言われる肉球があること。その指で上手にさとうきびを(下の画像参考)つかんで食べていました。それを再現したのがこの手袋です。



そうそう、パンダは今のようにDNAの研究が進む前、何の仲間か分類が難しかったようです。赤ちゃんを見ると、別の機会に資料をいただいた日本にもいる「テン」にそっくりで、わたしは密かに彼らが親戚ではないかと疑ったものです。今ではたしか、クマに近いといわれているようです。

それにしても、あの模様といい、動作といい、どうしてあんな動物が出来たのか、自然の造詣というのは面白いものですね。

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2007年8月8日

キーウィとカルガモのぬいぐるみ



二羽のキーウィ、夜行性で、しかも薮の中に住んでいるので、目は余りよくないらしい。その代わり口の周りに立派なヒゲが。そして、彼らの鼻の穴はなんと、くちばしの先端にあるという。そして、土の中にいる虫などをこの鼻とくちばしで探して食べるらしい。


キーウィの羽はどこにあるのでしょう?飛べないからと言って、羽が無いわけではないのですが、普段は深い羽毛の中に隠れていて見えないのです。羽毛をかき分けると、そこに羽が・・・痕跡程度ですけど・・・これじゃ飛べる訳ないですね。


キーウィの卵とカルガモの卵、こーんなに大きさが違うのです。


キーウィは羽が退化した代わりに足は太くてがっしりしています。体重が重そうなので早く走れるとは思えないけど、地面をほじくったりするのは得意そうですね。


二羽のカルガモ、これは一応♂と♀です。♂の方が少し大きくて重いみたいです。ワシやタカなどの猛禽類は♀のほうがや大きいみたいだけど、カモ類はたいてい♂のほうが大きくてきれいですね。その中で珍しくカルガモは♂も♀も同じような色をしています。

キーウィとカルガモにはどんな関係があるのか?

それはだれも知らない・・・
って実は特別な関係は何もないのですが、片方は水鳥でやや大型ながら空を飛べる鳥、もう片方は長い間飛ぶ必要が無くて、翼が退化、飛べなくなった鳥ということで、その体重や卵の比較対象をお見せするために、飛べる鳥代表としてカルガモが選ばれた・・・というだけのことなんでした。しかしカルガモはまあ鳥として妥当な大きさと重さ、そして鶏のと同じくらいの卵も納得のいく大きさなんですが、キーウィときたら!重い!!そして卵が大きい!!自分の体の1/3はありそうで、なおかつ300グラムもあるんだって!実感がわかない方は持ってみて下さい。すごく大きくて重い。ダチョウの卵?ってくらい。小耳にはさんだ話では、お腹の中に卵があるときにレントゲン写真を撮ったら、ほとんどが卵だったという・・・どうやって産むのかな?この卵をキーウィは一個だけ産んで、大切に育てるらしいです。

カルガモはたくさんの卵を産むし、ひなたちが育つまでにはたくさんの天敵がいるから、そういった事情の違いがこの違いになったんだろうと、想像は出来るけど。それにしても極端な選択ですよね。いきものって面白ーい。

で、彼らがどこにいるかって言うと茨城県立自然博物館に、9月まで。

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2007年8月6日

ねことやまねの仲間たち展のひとこま

新作「デスクトップ・ミユージアム」 の数々

アマゴの「壁掛け・ミュージアム」と上に乗るペルシャ・ホワイト


「いつもの連中」のフロアから一段下がった猫たちのフロアを望む


アンティークのテーブルになぜか猫とカルガモ

地元での始めての展示、気がついたらいままで地元で展示をしたことはなかったんですね。

今年の初めに床を張り替え、ついでに仕事場の大掃除をして、何もないさらの空間を見たとき、そうだ、ここでぬいぐるみ展をしてみよう。と、ふとそんな気持ちになったのでした。ふだんの仕事場は、創作、かつ製作の場であって、材料や資料、道具が積みかさなったとてもひとさまにお見せ出来るようなものではないのですけれど・・・しかも、ここ数年はデカイ犬たちの生活の場になっちゃってるし。そこを思い切って、お片付けにつぐお片付け、犬には立ち入り禁止の場所を作り、ワックスをかけそして、まとまった数のねこ達を一匹ずつ製作して今までのやまねの仲間たちを集め、それに新しい作品を少しくわえて、なんとか設定の日にちに間に合いました。

初日はなんと季節はずれの台風がやってきて、交通マヒ。でもね、ほんとのこと言うと、遅れがちだったセッティングがようやく出来上がったのが初日、だったので、本州沖を通り過ぎた台風にはお礼を言わなきゃいけないかも。とはいえ、九州、四国は大きな被害を受けたようで、最近の気候の変化には本当に大きな脅威を感じます。その上、期間中には新潟方面で大きな地震があり、じつはそこは母の出身地なので親類、知人も多くいて、気をもみました。幸い、身内には大事はなかったものの、その地域に住む方々には生活のすべてにかかわる大きな災害、そしてそれは全ての人々にけして無関係ではない「自然の力」を認識する警告、ではないかと思います。大きな嵐や地震を前にして、生物である人は、いかにそれから逃れるかということ意外に方法を持たないのですから。このさい、人類はもっと謙虚にならなくちゃ、と思うのですが・・・

さて、そんなことで始まり、長いようで短い15日間、駅からバスで15分という不便な場所にお客さまをお呼び立てするという展示ではありましたが、自宅にお招きした感覚で、みなさんとゆっくりお話ししたり、かつて巣立ったやまねの仲間に再会させてもらったり、犬たちは似顔絵を描いてもらったり(Rくんありがとう)、とてもすてきな時間でした。そして、会期が終わる頃、庭(といえるかどうかは別として)が一番素敵な早春に、またみなさんに別の作品たちと庭を見てもらって、一緒にお茶を飲めたらいいな、と本気で考えていました。

これから、来春のオープンガーデン&ぬいぐるみ展を目標にがんばらなくっちゃ!

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2007年7月1日

ねことやまねの仲間たち展」と「修理したエゾリスの子」

 今月は、ねこ展の準備もありまして軽いお話にさせていただきます。下の写真は、修理依頼のあったエゾリスの子です。目玉がとれてしまったので・・・というご依頼でした。修理したらとても美人?美リス?になったのでご覧下さい。ちなみに、お店に並んでいるエゾリスの子はこちらです。



 そして、ねこ展のねこ達です。やはり多くの皆さんに見ていただきたいと思いますし、熱海まで来られない皆さんもいらっしゃると思いますのでご紹介させて下さい。

ぬいぐるみ作品:ノルウェイジャンフォレスト・ブラック&ホワイト


ぬいぐるみ作品:左・スコティッシュホールド・ロングヘア、右ペルシャ、ともにクリーム&ホワイト


ぬいぐるみ作品:メインクーン、ブルータビー(お気に入りです)


ぬいぐるみ作品:チンチラ・シルバーほか



ぬいぐるみ作品:子猫、キジトラMIX


ぬいぐるみ作品:ペルシャ各色(ホワイト、ブラック&ホワイト、etc.)



ぬいぐるみ作品:子猫の眠り 眠り子猫、ヒマラヤン・カラーポイントいろいろ、キジトラMIX、アメリカン


ぬいぐるみ作品:メインクーン

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2007年6月1日

現在予約受付中の「セマルハコガメ」!

 この作品は、フィギュア作家の松村しのぶさんのデザインで、去年の10月「いきものつながりアート展」という5人展の中で、彼とのコラボレーションとして生まれたものです。松村さんは5人展の仲間で、長年の友人、「セマルハコガメ」は長いこと温めていたデザインだそうで、今回かたちになったことでご本人もとてもよろこんで下さいました。

 今回の作品は、たくさんのかたのご要望もあり、やまねなどを作ってもらっている宇都宮の遠藤玩具製作所さんの協力で、一点ものではなくてある程度の量産 をということになりました。昨年から試行錯誤を重ね、松村さんのアドバイスもいただいて、ようやく100個限定での製作めどがたち、現在鋭意製作中です。




  わたしは、例えばキャラクターなどのほかの方が描いたデザイン画から、立体を作る仕事も過去にいくつかしたことがありますが、どうも違和感があって現在は ほとんどしていません。平面から立体に型を起こす場合、その面に見えていない、側面や背面はどうしてもある程度の想像で作るしかないのですが、それがキャ ラクターなどの実在しないものの場合はとくに、作者の想像力と自分のそれとにかなりの開きがあり、出来たものにどうもなじめないのです。  

 

 ところが、今回の作品については相手が実在のセマルハコガメであることと、同じような視点でものを作っている松村さんのデザインであることで、まるで自分の作画のように全く違和感なく製作することが出来ました。自分の発想やイマジネーションでは出来ないものが、彼のデザイン画からたち上がって、思いがけずおもしろい作品になる・・・コラボレーションの面白さ・・・たぶん出来上がったセマルハコガメにもそれが出ていると思います。 
 この「いきものつながりアート展」では、展示全体が5人のコラボレーションで、それ自体もとてもおもしろかったのですが、それぞれの作家同士がひとつの作品でするコラボレーションもあって、そのひとつがこの作品につながりました。そして、それが遠藤玩具製作所さんの協力で100匹の製作につながるということは、じつはわたしにとって、豊岡でコウノトリが野生復帰をめざしていることのような、なんだかわくわくする出来事なのです。
 これはまったく新しい試みであり、現在日本での製造はほとんどなくなってしまった、ぬいぐるみという商品にとって、未来へのささやかな希望の光かもしれません。

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2007年5月1日

今月の作品はちょっと個人的なものです

 今月の作品はぬいぐるみではないのですが、ちょっと個人的なメモリーで作ったものを紹介したいと思います。



 2月に、突然天国に行ってしまったデイジー。
仕事場で6年間一緒に生活していたので、彼女は工房のスタッフみたいなものでした。誰かに物を届けたり、お客さんにスリッパを出したり、お手伝いが大好き で、(というか、それでもらえるご褒美も魅力だったと思いますが)誰からも好かれる優しい犬でした。
一月には今年の干支、うり坊にバトンを渡す役目をはたしたところをご紹介したばかりだったのに。この犬種(フラットコーテッドレトリバー)に多い「悪性組織球腫」という病気
でした。転移が早く、治療法が確定していない悪性の腫瘍です。6歳というのは、寿命が短いと言われる大型犬にとっても短い生涯でしたが、工房の歴史の中で いろいろ大変なことの多かったこの6年、彼女がいてくれてほんとうによかったと思っています。そして、3年前には工房で8頭の子犬を産み、大変ながらも楽 しい時間でした。



 子供達のうち、残念ながら1頭は生まれて間もなく、1頭は生後8ヶ月半で、そしてお父さん犬のお家に行った1頭は2歳で、天国に行ってしまったのですが、それぞれ大切な思い出を残して今はデイジーと一緒に庭で眠っています。
ときどき、そのように家族同然の動物たちをなくされた方から、そっくりのぬいぐるみを作ってほしいといわれることがあります。
けれど、なぜかわかりませんがそれを立体の「似たもの」に作るのはどうしても抵抗があって、わたしには出来ませんでした。
そんな中、8ヶ月半というごく短い生涯を終えたデイジーの息子、テディの思い出を何かの形に出来ないかと考えて、「小さな額の中に表現する」という方法を思いつきました。



 生 まれて2ヶ月までは元気だったのに、その後の短い一生をほとんど闘病という形で過ごした彼は、とても聞き分けがよい天使みたいな犬でした。彼が病気の間お 世話になった方達にテディの思い出をおすそ分けしたくて・ ・・出来上がったのが小さなレリーフのフレームです。同じように、娘のショコラ、デイジーのフレームも作ってみました。これなら、仕事場に飾っていつでも 一緒にいられるし、なんだかそこで見ていてくれるようで時々ながめてはほっとしています。



 ごく個人的な作品ですが、ちょっと変わった表現方法なのと、気持ちの一区切りに・・・ご覧いただければ幸いです。

 ちなみに、残った5頭の子供達はうちに2頭、それぞれのお家にあと3頭、今のところめいっぱい元気に暮らしています。
デイジー、ショコラ、テディの分も元気いっぱい長生きしてほしいと思います。
最後に「はるちゃんのダンス」をご覧下さい。床に背中を着けてくねくね踊ります。

 このページでご紹介している一点製作のぬいぐるみ作品は、落合けいこが全て1人で製作している作品でありショップで販売しておりません。又、お客様からのオーダーによる製作は現在受け付けておりません。ご了承願います。

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2007年4月1日

コアラのデコちゃん


 コアラはご存じの通り、オーストラリアなど南半球に住む有袋類で樹上生活をしています。日本の野生動物じゃないのに、なぜ?
それは、いまから10年以上も前に、多摩動物公園のために作ったコアラが働きすぎて?だいぶ傷んでしまったので、その後継者が必要になったためでした。
もっとも、その「デコ」ちゃんも修理したので、ピンチヒッターくらいには出番があるかもしれません。彼らは、ケージの中で眠ったり、遠くからしか見えない 本物に代わって、体の仕組みや生態などを解説していただくときに、近く