●1988.2.29 やまね工房通信 Vol.2 No.4
 この冬、全国的に暖かい日が続きました。暖かいとはいっても、やはり春の訪れは心嬉しいものですね。
 日射しの温もりや、風のやわらかさがここちよく、春を感じさせます。
 街のなかでも、ツバメの姿をみかけたり、桜のつぼみが膨らむと、「春だなあ」と感じます。

 お天気ニュースでお馴染みのツバメ前線は、各地でその年に初めてツバメを見た日(初認日)を調べ、同じ日付の場所を線でつないだものです。この前線は春の訪れとともに、日本列島を北上していきます。
 あなたも、この春、ツバメを初めて見たら、その日を記録して、ツバメ前線に書き加えてみてはいかがでしょうか?



 最近では、バードウォッチングもしっかりと市民権をとれたみたいだ。
 前には首から双眼鏡をぶら下げて、プロミナ(望遠鏡)をくっつけた三脚をかかえて、キョロキョロしていると、奇異の目で見られちゃったりしてね。

 ところでバードウォッチングなって言っても、そうそう簡単に「お姿拝見」という訳にはいかない。声はすれども姿は見えず、いきおい、バードリスニングになってしまいがちだ。
 けれども、鳴き声から鳥の種類を判断するというのは、思った以上に難しい。「ピッピッピ」「チューイチューイ」「ジジジ」なんて具合。

 そこで鳴き声を人の言葉に置き換えて覚えやすくしたのが「聞きなし」だ。
 面白いのはセンダイムシクイの「チヨチヨチヨ、ビィー」を「焼酎一杯、グイー」とか、ホオジロの「チッチピィーチチロ、ピロピー」を「一筆啓上、仕り候(つかまつりそうろう)」なんていうのがある。
 実際、耳を傾けてみるとほんとうにそう鳴いているような気がしてくるから不思議。
 そのうえ、鳴き声だけではなく、その鳥の特徴や性質を表しているものもある。誰が考えたのか知らないけれど、あったまいーね。

 今度、鳥の鳴き声を聞いたら自分独自の「聞きなし」をしてみては、どうだろう?
 傑作ができたら、ぜひ教えてほしいな。

 ある人が「日本に野生動物なんているの?」といったそうです。まったく、笑えない話です。

 でも、実際に名前をあげてごらん、といわれれば、困ってしまう人も少なくないのでは?さらに、見たことありますか、となるとなおさらでしょう。

 やまね工房のぬいぐるみを見て、同じ日本に住む動物たちのことをちょっとでも知ってもらえたら、と私たちは願っています。


●4号の「日本の野生シリーズ」で取り上げた日本りす、えぞりすは、今もやまね工房の定番のぬいぐるみ。

 ちなみに網走にあるやまね工房のお店の近くでは、日常的にえぞりすを見ることができます。

※文中のデータなどは、当時のものです。

絵・文 片山文恵・落合けいこ
編集 片山文恵