●1988.8.25 やまね工房通信 No.9
 今年の夏は、妙な天気でしたね。
 梅雨がメチャクチャ長くて、夏らしい暑い日はなんだか数える程しかなかったように思えます。
 このまま、もう秋になってしまうのでしょうか?逆に、残暑が厳しかったりするかもしれませんね。

 こどもの頃の夏といえば、あなたは何を思い浮かべますか?
 海水浴、林間学校、プール、夕立、雷、ラジオ体操、花火、昆虫採集、etc。
 だれもがまっ黒に日焼けして、目玉ばっかりがギョロギョロと、めだっていたりしましたっけ。
 朝早く起きて、くぬぎ林へ虫とりに行ったりもしました。カナブンに糸をつけて飛ばしたり・・・・。子供の残虐さで、殺してしまった虫も少なくありませんでした。

 それでも、そんななかで、生き物とのつきあい方を身につけていったような気がします。
 いま、そういった生き物とのつきあい方を忘れてしまった人、知らない人が多いのではないでしょうか?
 同じ地球の住人です。共に仲良く暮らしていきたいものですね。


 パタパタ、パタパタ・・・・。深夜0時ごろ、異様な物音に気づいたわたしは窓に目をやってギクッとした。

 へっ、へんなものがはりついている。
 ややっ、たもりだっ!
 いやいや、やもりだ!

 家守と書く。イエマモリである。
 ちなみにイモリは井森ではなく、井守でイドマモリである。

 しかし、おどろいた。生まれてから今まで、この地でヤモリは見なかったからだ。
 東京では何度か見たけどね。不幸にもドアのすきまに入りこんで、ぺちゃんこになっちゃった赤ちゃんとか、目の前の天井から落ちてきたのとか・・・・。

 翌日、わたしは見てしまった。ガラス戸のサンのとこに少しだけはみ出している頭を。ガラスのこちら側から顔を近づけたら、すすすっと頭がひっこんだ。
 やつは忍者だったのだ。
 きっと今まで窓ガラスのサンにはりついて人目をごまかしてきたのに違いない。
 キミのうちにも、もしかしているかもよ、忍者。

 注:ゴキブリも食べてくれます。

●「ヂーッ、ヂーッ、ヂーッ」と、アブラゼミの暑さをより一層感じさせるような声もあまり聞かれないうちに、「ツクツクホゥーシ、ツクツクホゥーシ」の番がやってきました。
 台風の季節でもあります。
 みなさん、ご用心、ご用心。




※文中のデータなどは、発行当時のものです。

絵・文 片山文恵・落合けいこ
編集 片山文恵