●1992.05.01 やまね工房通信 No.42
 年明け早々に沖縄から始まった「桜前線日本列島の旅」も、そろそろ終点近くにさしかかりました。ツーピ、ツーピと、シジュウカラのにぎやかな声。小鳥たちは、恋の季節にいそがしいようです。冬の間、枝打ちされて、まるで電信柱のようと並んでいた街路樹も、新緑を身にまとい、そっと息を吹きかえしています。干されてフカフカになった布団や、かわいた洗濯物のひなたのかおりに、おひさまのめぐみを感じるこのごろです。

●新製品です!

 新作パンダナを、近日中に発売予定でいます。絵がらは2種類、色はそれぞれ4色です。
  1.ガンとカモのなかまたち・・・4色
  2.野原からの贈りもの・・・4色

※バンダナは現在も販売しています。

日本の野生シリーズ かわねずみ

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れんさい 第2回

●ある春の日に
 10年以上も前のこと。オホーツク海に面した小さな湖のほとりですごした、春の日々・・・・。

絵と文・落合けいこ
 ようやく流氷が去るころ、春はまだためらいがちではあったが、一歩づつ確実に近づいていた。太陽は、毎日ほんの少しづつ早く現われ、気がつくと夜明けの外気は、小鳥たちの声で満ちでいる。

 ときおり、思い出したように小雪がちらつくことがあっても、春のきざしはもはや消えない。そして、春はまるで洪水みたいに急速にスピードを増し、堰を切って大地にしみてゆく。
 やがて、つぼみだったふきのとうがとう立ちするころ、木々はその芽にみどりを含む。それから谷地(やち・湿地のこと)の雑木林は、林床をミズバショウのまっ白な炎におおわれてしまう。白い炎は、未練がましく行きつ戻りつする寒さに痛めつけられながら、寒さと交互にやってくる暖かな太陽の熱(エネルギー)に、まるでめらめらと燃えているように見える。
 何か月かの静寂の世界のあとで、その変化は激しいとさえいえる。

 ろうそくのようなつぼみは、あっとりう間に炎と化し、花と思わせる大きな(ほう)は、ある日、一夜のうちにすつかり萎えてしまうのだ。あとには、その名のとおり芭蕉のような大きな葉と、たくさんの実が残る。

・・・・つづく

●工房ニュース

☆網走発

 北国の春は、どうやら年々はやくなっているようです。今年は4月のはじめに18℃という、とんでもない暖かさがやってきて、そのあとまた雪がてふりました。

 そんな気まぐれのお天気ですが、今年も順番どおりフクジュソウが咲き、フキノトウが顔をだすころになりました。フキノトウは染色に使えるので、かごにいっぱい集められることでしょう。
 網走湖にはアオサギが帰ってきて、スナガレイが豊漁のようです。

 網走工房では、「アニマの里」の羊、豊富な植物を生かしてコットンやウールめ天然素材での、ものつくりもはじめたいと思っています。 

絵・文 下郷さとみ・落合けいこ
編集 下郷さとみ