●1994.01.01 やまね工房通信 No.49
 あけましておめでとうございます。
 今年は戌年です。そこで、この通信は犬の仲間でまとめてみました。
 まずは表紙のキタキツネ。いまごろは冬毛がふさふさとして一番美しい季節です。
 雪の中を元気に駆け回る犬にあやかって、私達も元気に冬を過ごしたいですね。
 今年もよろしくお願いします。

●お知らせ

 新しい仲間のお知らせです。

・やまね工房のレターセット(現在も販売中です)

 春と秋−各800円が出来ました。
 中身は便せん(春・双葉の芽、秋・ドングリと枯れ葉)20枚と封筒(絵はがき入りのものと同じ)8枚、それにやまね工房のシールと、網走製季節の押し葉が入っています。

・イリオモテヤマネコの子(現在、在庫僅少)



・ムササビ(生地がないために製造中止)



日本の野生シリーズ にほんおおかみ
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れんさい 第9回

●ある春の日に
 10年以上も前のこと。オホーツク海に面した小さな湖のほとりですごした、春の日々・・・・。

絵と文・落合けいこ
 馬の墓を外れた所に、すずらんが一面芽生えていた。葉の大きなものの葉裏をひっくり返して見ると、すでに淡い緑色をしたつぼみの房がかかげられている。
 もう少ししたら、小さなベル型の白い花を付けたすずらんのお花畑みたいになるんだろう。

 その頃、「ふき」はもうあちらこちらにみずみずしい茎を伸ばし、谷地の外れだの、「らくよう」の林の隅っこだの、道路脇なんかに野菜畑が出現する。
 そして、あの「ふきのとう」は、すっかりほうけてしまって春の初めの愛らしい姿とは似ても似つかない。

 春一番早起きの「ふきのとう」とコロボックル(アイヌの伝説の中の小人の神様)の傘のような形をした「ふき」との関係が釈然としない人も多い。確かに名は体を表すで「ふき」の「とう(すなわち花)」だし、同じ様な緑色をしている分「すぎな」と「つくし」の関係よりはいくらか分かり易い。
 けれども、どうはどうだけ一足先に出て来て後からはさっぱり似てない葉っぱが薄暗い林の隅に茂っているのは、何とも不思議だ。

 現代の都会人はすでにこの二つを同じ物と考え、「ふきのとう」と名付けるだけの観察眼も、時間も失ってしまった様な気がする。

・・・・つづく

●工房ニュース 

 去年は多忙にかまけて通信の発行が大変少なくなってしまいました。ごめんなさい。また、10月の銀座松屋、展示会場にはたくさんのご来場ありがとうございました。
 前年のねこ展に続き、今年の干支いぬ展をとの企画もあったのですが、いぬの多様性についていけず断念しました。そのうちに、ぜひオオカミを含めたイヌ達をとりあげてみたいと思っています。

☆網走発

 2月には流氷まつりもあり、いちばん寒い季節です。お隣の「ファームイン・アニマの里」には、道産子馬や羊がいるので、ぜひ一度遊びに来てください。網走湖のすぐ近くです。運が良ければエゾリスやキタキツネ、オジロワシ、それから川をさかのぼってやってくるアザラシにも会えるかもしれません。

絵・文 落合けいこ
編集 落合けいこ